貴乃花親方と日本相撲協会…食い違う両者の主張
衝撃の引退会見から一夜、貴乃花部屋で新たな動きがあった。
貴乃花親方が9月25日に提出した引退届は、まだ日本相撲協会に受理されていない。
26日朝、両国国技館で開かれた番付編成会議。貴乃花親方は審判部の一員として出席することになっていたが、会議を欠席した。
報道陣の前に姿を見せた貴乃花親方は「圧力の事実はなかったと日本相撲協会が否定したことについて、どう受け止めているか?」という問いかけには答えなかった。
会見で、告発状の内容が事実無根であると認めるよう協会から有形無形の要請を受けたと主張した貴乃花親方は「真実を曲げて告発は事実無根だと認めることは、私にはできません。何より弟子たちの将来を見据えて断腸の思いです」と語っていた。
しかし、この会見終了から約2時間後、日本相撲協会は会見を開き、この主張を真っ向から否定した。
日本相撲協会広報部長の芝田山親方は、「有形無形の圧力と要請を受け続けているとあるが、これが事実であるかどうかということですが、そのような事実は一切ないということでありあます」とし、
さらに「告発状が事実無根であることを認めないと一門には入れないというわけではありませんし、また、そうしたことを言って貴乃花親方に圧力をかけた事実はありません」と発言した。
食い違う両者の主張。対立はどこから生じたのだろうか。
貴乃花部屋関係者「弟子が振り回されただけ」
1993年の一月場所、貴乃花は20歳5カ月の若さで大関に昇進。
「不撓不屈の精神で相撲道に精進いたします」との口上で、大関への決意を表明した。
横綱になってからも幾多の困難に立ち向かい、平成の大横綱へ。
現役引退後の2010年1月には理事選への立候補を表明し、所属していた二所ノ関一門を離脱。10票を獲得して当選し、貴の乱と呼ばれた。
頭を丸刈りにして臨んだ2016年の理事長選では、八角理事長に敗北。
そして、去年11月の場所中に貴ノ岩に対する日馬富士の暴行が発覚すると、その対応をめぐって相撲協会と対立を深めていき、今年3月には、日馬富士の暴行事件をめぐる協会の対応に問題があったとして、内閣府に告発状を提出したのだ。
しかし、その後弟子の貴公俊による付け人への暴行が発覚すると、これまでの頑なな態度を一変させ、告発を取り下げた。
25日の会見で貴乃花親方が繰り返したのは、愛する弟子たちの今後についてだった。
「何より弟子たちの将来を見据えて、弟子たちがかわいいですので」
しかし、貴乃花部屋のある関係者は、フジテレビの取材にこのように語り、親方としての在り方を批判した。
「『弟子弟子』って言っているけど、親御さんは未成年の時に預けているわけですよね。中学高校を出た世の中を知らない人間を親だと思って預けているわけですから。
(今回の件について)親には一言もないみたい。協会の軋轢だとか圧力だとか言っているけど、弟子たちはどうするんだと。弟子が振り回されただけ」
弟子たちの移籍先は、かつて貴乃花親方がともに稽古に励んだ元隆三杉が師匠を務める千賀ノ浦部屋だが、協会側は移籍相談も突然であったことを明らかにした。
「今朝決断しました。お昼に千賀ノ浦さんに電話して、1分足らずで頼むねって。千賀ノ浦さんも『あっはい』みたいな状況だったみたいですよ」(芝田山広報部長)
そして、26日午後2時半過ぎ、その千賀ノ浦親方が貴乃花部屋を訪れた。
約45分後、報道陣の前に姿を現した千賀ノ浦親方は、「今日はあの…書類に署名して印鑑して、ただそれだけです」と話した。移籍の話があった時期については、次のように答えた。
「25日です。昼すぎですね。突然であまりに突然で、びっくりして言葉が出なかった。貴乃花自身が決めたことですから、驚いていますけど、意志は固いから」
貴乃花親方はこのまま引退となるのか。それとも協会が慰留に動く可能性はあるのか。
平成の大横綱の去就に関心が集まっている。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180926-00010013-fnnprimev-spo
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