25日に日本相撲協会へ退職の意思を伝える引退届を電撃的に提出した「平成の大横綱」、貴乃花親方(46)=元横綱=は26日、東京・墨田区の両国国技館で行われた11月の九州場所(11日初日、福岡国際センター)の番付編成会議を欠席した。同親方は協会の審判部に所属しており同部の親方衆は出席する必要がある。協会は書類の不備を理由に届けを受理しておらず、組織人として疑問が残る最後の「無断欠勤」となった。
最後までいびつな流儀を押し通した。この日、審判部に所属する親方の職務である番付編成会議に、貴乃花親方の姿はなかった。阿武松審判部長(57)=元関脇益荒雄=は「欠席です。待っていたけれど、連絡はなかった」。同部長からも電話を入れたが、「連絡は取れなかった」。
貴乃花親方から引退届を受けた前日25日、芝田山広報部長(55)=元横綱大乃国=は、親方が辞める場合に必要な退職届ではなかったため、受理していないと説明。
その際、番付編成会議には「年寄(親方)として出てくるのが普通でしょう」と言及していた。
元横綱日馬富士が弟子の貴ノ岩へ傷害事件を起こし、貴乃花親方と協会との対立が深刻化。役員待遇委員だった同親方は3月の春場所初日にも無断で欠勤。執行部のひんしゅくを買った。
協会は27日、理事会などを開く。同日までに親方衆は5系統ある一門のいずれかに所属しなければならないが、
無所属の貴乃花親方だけ所属先が決まっていなかったことが退職の理由にもされた。当初は伊勢ケ浜一門の合流が具体化したが、年配の親方の猛反発によって頓挫した。
そして、水面下で二所ノ関一門も門戸を広げていたことが判明した。貴乃花親方が理事選挙への立候補を巡り、平成22年に支持者らと同一門を離脱。「貴乃花グループ」を形成した。二所ノ関一門の複数の親方によれば、
貴乃花親方自身には打診していなかったという。それでも、前日に会見を開いて退職の意思を表明しなければ、「この2日間でしかるべき親方が説得するなど受け入れを検討していた」。
さきの秋場所中に開かれた二所ノ関一門会で、6月に消滅した旧貴乃花一門の阿武松親方ら6人の親方がかつて所属した二所ノ関一門への復帰が認められた。
ある若手親方は「これは貴乃花親方へのシグナル。最後は(古巣で)引き受けるという…」。境界線の向こう側からでは、この情けはみえなかった。
引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180927-00000042-sanspo-spo
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