翁長雄志知事の急逝に伴う沖縄県知事選で、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設に反対する玉城デニー前衆院議員が激戦を制した。4年前の知事選に続いて2回連続で移設反対の「民意」が示された形だ。玉城氏は移設阻止に全力を挙げると公約しており、移設をめぐる国と県の対立が再び激化しそうだ。
◇弔いムード
「翁長氏が築いた礎を継承し、積み上げていく。政府は(移設反対の)民意に従って判断すればいい」。
玉城氏は30日夜、勝利の一報が伝わると、沖縄伝統の手踊り「カチャーシー」を支持者らと踊り、こう力を込めた。
移設反対派の統一戦線「オール沖縄」は4年前ほど盤石だったわけではない。翁長氏という旗頭を失い、観光大手「かりゆしグループ」など地元企業や保守派の一部が離反。
内部では不協和音が絶えず、政府・与党が支援する佐喜真淳前宜野湾市長に日に日に追い上げられる状態だった。
潮目が変わったのは選挙戦終盤。玉城氏が「弔い合戦」を前面に押し出してからだ。独自色にこだわっていた玉城氏を周辺が
「今回の主役は翁長雄志だ」と説得。9月22日の集会で翁長氏の演説の録音を流し、樹子夫人が涙ながらに玉城氏支持を訴えると、空気が一変した。
玉城氏のポスターは県内全域で「翁長知事の遺志を引き継ぐ」というメッセージと翁長氏の写真が添えられたものに張り替えられた。
一方、野党各党は「ステルス作戦」に徹した。政党色が前面に出れば、本土の介入を嫌う県民の反発を招くとの判断からだ。
幹部のそろい踏みは翁長氏の四十九日だった25日の1回のみ。この時も各党党首らは玉城氏と別行動で、沖縄本島南部の慰霊塔で翁長氏を追悼するにとどめた。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181006-00000023-jij-pol
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