いよいよ崖っ縁ということか――。阪神は8日のヤクルト戦(神宮)に5―6で敗れ、野村監督時代の2001年以来となる17年ぶりの最下位が確定した。
金本知憲監督(50)の続投は既定路線で、就任4年目となる来季に捲土重来を期す。しかし、これまでV争いに絡めていないことから周囲の目はシビアになっており、“監督特権”も大幅に縮小される見通しだ。
今季のスローガンである「執念」を見せるのが遅すぎた。先発・才木が2回6失点でKOされたが、打線は1―6の8回に4点を奪って意地を見せた。
しかし、9回は相手守護神・石山の前に3者凡退。17年ぶりの最下位が確定した。就任から4位↓2位ときて頂点を狙った3年目での屈辱。
スタンドからは金本監督に対し「辞めろ!」と厳しいヤジが飛んだ。指揮官は「現実を受け止めないと…。ホントに申し訳ない気持ちというかね。ファンには…」と力なく謝罪するしかなかった。
金本監督は昨オフ、新たに3年契約を結んだ。今年は、その1年目。谷本球団本部長は「方針に変わりはありません」と改めて金本監督の続投を明言した。
ただ、球団内には「(来季の金本監督は)『育成』や『育てながら勝つ』などという言葉を使うことはできない」との声もあり、すべて“そのまま”というわけにもいかない。
チーム関係者が「今まで(チームの編成)は監督の意向が色濃く反映されてきたが、今後は、そうはいかない。これまでとは違い、球団がイニシアチブを取って動いている」と話すように“監督特権”は大幅に縮小される見通しだ。
その一つが首脳陣のテコ入れ。球団側は西武や中日でプレーした和田一浩氏(46)の招聘に動くとともに、8年ぶりのファーム日本一に輝いた矢野二軍監督を一軍のヘッドコーチに昇格させることが濃厚。わずか1年での“一軍出戻り”となれば異例の人事になるが、球団フロント主導のものだという。
新人獲得に関しても、しかり。過去3年のドラフト会議では指揮官の進言により高山や大山など野手を1位指名したが、今年は様子が違う。
来季の巻き返しを狙う現場サイドは即戦力投手を望んでいるが、球団側は将来的にセンターラインを任せられる逸材の獲得を目指しており、大阪桐蔭の根尾昂内野手や藤原恭大外野手を1位指名する構えだ。
とはいえ、金本監督にとって権限縮小はマイナス面ばかりではない。「いろいろと任され過ぎていたところがあって監督も大変だったはず。これで現場に集中できるのではないか」(球団関係者)との声もある。風当たりは強くなる一方だが、結果で応えるしかない。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181009-00000025-tospoweb-base
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