(セ・リーグ、阪神4-9巨人、25回戦、巨人16勝8敗1分、9日、甲子園)騒然! 最下位が確定して甲子園に戻ってきた阪神は、巨人に4-9で敗れて3連敗。宿敵に目の前でクライマックスシリーズ(CS)進出を決められ、
甲子園で史上最多の39敗目。借金は金本政権ワーストに並ぶ「19」となり、帰途につく坂井信也オーナー(70)=阪神電鉄取締役相談役=に罵声が飛ぶなど、ファンの鬱憤が吹き出した。
行き場を失った悔しさは、ついに総帥の背中に突き刺さった。オレンジのタオルを何度も回され、騒然としたムードで終わった今季最後の「伝統の一戦」。
ただただ、ふがいない。報道陣の問いかけには無言。足早に帰りの車へと歩を進めた坂井オーナーに、男性ファンが叫んだ。
「坂井オーナー~!! いつ辞めるんですか~!?」
総帥は反応せず、スッと乗車した。数多の名勝負に彩られた聖地が今季の虎には厳しく立ちはだかる。「鬼門」となった地に背を向けるように、車は鋭く発進した。シーズンの甲子園最多敗を更新する39敗目(20勝2分け)を喫した夜に、最も喜ばせたかったはずのファンから、キツい鬱憤をぶつけられた。
幸先はよかった。これまで3度対戦し、24イニング連続無得点に封じられていた巨人先発のメルセデスから、一回に1点を先制。だが、中盤にメッセンジャーがつかまりひっくり返された。六回に4-4の同点としたが、
直後の七回先頭で桑原が岡本に決勝ソロを被弾し、力尽きた。22歳の若き大砲が八回にも2打席連続の33号も架け、100打点に乗せたのが、あまりに残酷な虎とのコントラストになった。試合後、グラウンドにはメガホンやユニホームが投げ込まれ、
やりきれないファンが小競り合いを始める始末。金本監督も「見ての通り、やっぱり、力の差というのは、ハッキリ、特に打力というかね、ありますわね」とうなるしかなかった。
前日8日のヤクルト戦(神宮)で17年ぶりの最下位が決定。指揮官も怒号と糾弾の声を浴び「現実を受け止めないと。ホントに申し訳ない気持ちというかね、ファンには」
とざんげした。この日は球場に隣接する球団事務所の電話が鳴りっぱなし。約100件、虎を憂うファンからの“抗議電話”が寄せられ、球団職員が対応に追われた。
そして迎えた本拠地でのゲームで、宿敵にCS進出を決められた。甲子園での巨人戦は5月27日以来勝ちがなく、6連敗(1分け)で終了。セ・リーグの全順位が決まった。とにかく本拠地で勝てない虎が2戦を残し、底の底まで落ちた。
甲子園で20勝39敗2分け-。特に後半戦で5勝19敗1分けと苦しみ抜き、美しい本拠地に歴史的弱さを刻んでしまった。3連敗で借金「19」は、
金本政権では1年目の2016年に記録したワーストタイ。指揮官だけでなく、オーナーにまで糾弾の声が飛んだ。さまよえる虎は、10日に今季最後の甲子園でのゲームを迎える。
金本監督は「絶対ね、何としても勝ちたいですし。選手たちもやっぱり最後ね、ファンの前で、いい試合してほしいですね」と語気を強めた。力尽き、涙も枯れ果てた虎党に、希望を見せなくてはならない。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181010-00000022-sanspo-base
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