岩屋毅防衛相は20日、シンガポールでの拡大ASEAN国防相会議(ADMMプラス)に合わせて開かれる日韓防衛相会談に臨む。韓国側からの自衛艦旗「旭日旗」の掲揚自粛要請をめぐる問題の直後だけに、岩屋氏がどれだけ毅然(きぜん)とした態度で臨むか、手腕が問われそうだ。
「先般のことは非常に残念に思っていると伝えなければならない」
岩屋氏は16日の記者会見でこう述べ、防衛相会談で旭日旗問題に言及する意向を示した。ただし、防衛省内には岩屋氏の姿勢に不満もくすぶり始めている。
岩屋氏はこれまで旭日旗問題について「残念」と繰り返したが、韓国への明確な抗議や反論には出なかった。一方、韓国との防衛協力は「未来志向」という言葉を使いながら、何度も重要性を強調してきた。
幹部自衛官は「防衛協力の前提は信頼。相手の非礼に直言せず、うわべだけの協力を打ち出しても白々しいだけだ」と指摘する。自民党国防族も「韓国の対応は『残念』の一言で済む話ではない。会談で真意をただすべきだ」と語る。
旭日旗問題をめぐっては、韓国が南部の済州島(チェジュド)で11日に開いた国際観艦式の際、韓国世論に反発が強い旭日旗を念頭に、参加国に自国と韓国の国旗だけを艦艇に掲げるよう要請。日本は拒み、参加を見送った。
ところが、韓国は観艦式当日、自粛要請に矛盾する形で、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が乗る艦艇に抗日の象徴として英雄視される李氏朝鮮の李舜臣(イ・スンシン)将軍の旗を掲揚した。
こうした韓国の行為にどう臨むかは、2日の内閣改造で初入閣を果たした岩屋氏自身の評価にも直結する。自民党幹部は「河野太郎外相は就任当初、慰安婦問題で毅然と韓国に臨み評価を上げた。岩屋さんはどうだろうね」と話している。(石鍋圭)
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181018-00000555-san-pol
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