サウジアラビア政府を批判してきた記者、ジャマル・カショギ氏の死亡事件を受け、ソフトバンクグループの株価が大幅に下落している。
事件への関与が疑われるサウジ政府は、同社が運営する巨大ファンドに共同出資しており、投資家が先行き不透明感を敬遠しているためだ。
ファンドは、IT企業などに投資する10兆円規模の「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」。サウジ政府で実権を握るムハンマド皇太子が提唱する
「脱石油依存」の経済構造改革と、モノのインターネット(IoT)など最先端分野へ積極投資したいソフトバンクの思惑が一致し、サウジの政府系ファンドの出資が決まった。
事件を巡っては、ムハンマド皇太子の側近の関与が判明し、国際的な批判が高まっている。ソフトバンクグループの株価は9月28日
、取引時間中の年初来高値1万1500円を付けていたが、今月2日にカショギ氏が行方不明になってから低迷。今月に入ってから22日までの下落幅は、日経平均株価が約1割なのに対しソフトバンクは約2割に達した。
国内証券のアナリストは「投資家は(ソフトバンクの孫正義社長と関係を築いてきた)ムハンマド皇太子が失脚し、ファンドが頓挫するリスクを懸念している」と指摘する。
経済界では、三菱UFJ銀行を含む各国の企業トップや政府要人が23日からサウジで開かれる国際経済会議への参加取りやめを表明している。【竹下理子】
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181022-00000085-mai-brf
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