ハロウィーン本番の東京・渋谷はコスプレ姿の若者らで大混乱し、警視庁渋谷署は11月1日朝までに都迷惑防止条例違反(痴漢)や窃盗の疑いなどで10代から40代の男13人を逮捕した。センター街は終電後も人通りは途絶えず、ナンパにいそしむ男女などで乱痴気騒ぎだった。(海野慎介)
「109側へ迂回(うかい)してください!」「センター街の入り口で写真撮影をしないでください」
31日午後9時の渋谷、「DJポリス」が声を張り上げる。拡声器を手にした警官が「人間バリケード」を作るなど物々しい雰囲気に包まれた。
周囲は医者、看護師、血まみれのゾンビ、マリオ、ポケモン、バニーガール、警官、水兵などコスプレの人たちであふれる。「平成」の額縁を掲げた「小渕元首相」、元TOKIOの「山口メンバー」、全身で男性器を表現する人も。指を頭上に立てて腰ふりダンスをするおじさんもいた。
救急隊が出動し泡を吹いた若者が搬送されるなど混乱が続く。
10~20代の血まみれの女子高制服姿の3人組にコンセプトを聞くと「えー難しい。コスパ?」。「これも自分で」とシャツの血糊を指さし、顔の裂傷メークは「ユーチューブ見てやりました」とドヤ顔だった。
トング片手に黙々とゴミ拾いしていたのが、「魔女の宅急便」の黒猫ジジのコスプレの女性(28)。「せっかくのハロウィーンなので貢献したい」。
午前0時ごろ、「終電が近づいております」「○○線○○行きは…」とのDJポリスの叫びもむなしく、終電後も歩行困難な状態が続く。埼玉県から来た女性(24)は「ちょー楽しい」とハイテンションだった。
路頭に迷う人が集まったセンター街ではナンパが横行。店のシャッター前にかがみこむギャルや、ふらついてショーウィンドウにぶつかる長身の女性らに男たちがひたすら声をかけ続ける。
「写真撮ってよ」「そんなところにいちゃ寒いでしょ?」「始発まで5時間もあるんだよ」「連れ2人はもうナンパに成功しちゃってて」と自らの恥を口説き文句に使う男性もいたが、拒否されると引きつり顔で退散していった。
女性も負けていない。「イケメンいるー?」と絶叫する人、満面の笑みでツーショット撮影した男性と闇の中に消える人、抱きついた男性に無理やりキスしようとする人もいた。
「来たのは今年初めてです。トラック横転したじゃないすかー」と話すのは就職が決まったという茨城県出身の大学4年の男子(21)。
終電を逃し、「んー朝まで頑張るか…」と言うと、「結構ぐいぐい行かないと女の子ってつかまらないっすよ。どうですかつかまえてきますか」と記者にナンパ指南まで買って出た。
人と接触せずに歩けるようになったのは午前2時前。交通規制が解除され、カラオケに入る人や居酒屋の勧誘も始まり、いつもの渋谷に戻りつつあった。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181101-00000014-ykf-soci
ネットの反応