元従軍慰安婦の韓国の女性たちが暮らすソウルのケアハウスを訪ね、驚いたことがある。2015年の日韓慰安婦合意に異を唱えた女性たちを非難する電話が、韓国内からかかって来るというのだ
▼電話の主はすべて中高年の男性。「韓国は発展して日本と対等になったのに、お前らが日本に文句を言うからなめられる」
▼こうした声は、実は少なからずある-。韓国の新聞記者はそう話してくれた。多くは朴槿恵前大統領や、1960年代に軍事クーデターで大統領の座に就いた父親の故朴正熙氏を支持し、経済成長を担った人たちという。韓国の保守派である
▼朴正熙氏は日韓国交正常化に際し、韓国側が植民地支配の個人補償請求を放棄する協定を結んだ。韓国の各地で激しい反対デモが起きたが、朴氏は戒厳令を敷いて弾圧した
▼過去の独裁政権の評価にも直結する日韓協定を巡り、韓国の最高裁が元徴用工の個人補償を認める判断を示した。他国の司法判断には冷静に反応したい。だが、日韓関係を揺るがしかねない事態で、今後が心配になる
▼日韓は今、年間1千万人が往来する。文在寅政権がひびを入れないよう求めたい。日本としては、改めて過去を見つめる機会ではないか。植民地支配だけでなく、結果的に独裁政権を支えた面があるのだから。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181104-00000008-kyt-l26
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