<ワールドカップ(W杯)ロシア大会:日本0-1ポーランド>◇1次リーグH組◇28日◇ボルゴグラード2度のW杯で指揮を執った元日本代表監督で日刊スポーツW杯特別評論家の岡田武史氏(61)は、西野采配に驚きの声を上げた。先発を6人代えてポーランド戦に臨み、最後は決勝トーナメント進出のためにボール回しに徹した。「自分にはできない」としながらも「結果が出たんだから、西野さんの勝ち」と高く評価。開き直った指揮官の勇気に感嘆し、日本代表のベスト8進出に期待した。
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岡田氏は驚きを隠せなかった。「すごく疲れた。6人代えた先発と、最後の試合の終え方。西野さんはすごい勇気だよ」。セネガル戦後、ポーランド戦も同じメンバーで戦うことを提言した。「自分なら、代えても2人。よく、あんなことできるな」と話した。
W杯経験者として、西野監督の考えも分かる。「前線でプレッシャーをかけるなら岡崎がいい。相手の左サイドをケアするために、酒井高を使う。いろいろ考えて合わせていった結果だろう」。もっとも、6人代えはリスクもある。「自分なら代えても2人。たたかれることも覚悟だったはず」と、勇気に感心した。
終盤に攻めることをやめて、0-1で試合を終えることを選択したことにも驚いた。「自分は小心者だからね。ビビって攻めにいくな」ともらし「これには正解はない。結果で判断するしかない。Jリーグなら内容も大切だけれど、代表は結果。西野監督の勝ち」と大胆な決断を支持した。
さらに岡田氏が西野監督の采配で感心したのは、GK川島を起用して主将にしたこと。セネガル戦後にも「川島しかいない」と話したが、不安もあった。だからこそ「GKを代えず、主将にしてメンタルを後押しした」と采配を絶賛した。
2大会ぶりの決勝トーナメント。岡田氏は「新しいページを開く可能性は十分にある」と初のベスト8入りを期待した。対戦相手のベルギーについて「スタイルがオーソドックスで、分かりやすい。読み通りにくる。南米のチームより戦いやすい」と話した。
FWにルカク、E・アザールら強力な選手はいるが「3バックの守備など、弱点もある」と指摘する。警戒すべきは、ショートカウンター。「カウンターでしか得点できていない。それを受けないこと。そうすれば勝機はある」という。
ベルギーに勝てば、次はベスト4をかけてブラジルとの対戦が濃厚。西野監督も「マイアミの奇跡」再現を期待されるだろうが「マスコミ的には書きやすいだろうけれど、そううまくはいかない。まずは次に1つ勝つこと」と話した。
強豪が苦戦を続ける今大会。ドイツが敗退し、ブラジルやアルゼンチンも出遅れた。「心の持ちようで結果は変わるということ。今大会はそれが多い」と振り返りながらも「優勝候補はブラジルとフランス」という。「フランスはFWエムバペらが強くて速い。弱点が見当たらない」と評価。「どこが勝つか分からないけれど、おもしろい大会になるのは間違いない」と熱戦が続くのを喜んだ。
岡田氏の西野監督への期待は大きい。「完全に開き直っている」とみる。早大の後輩として長い付き合いの同氏は、西野監督について「もともとは慎重だが、どこかで開き直った。23人を選ぶあたりは普通だったけれど、直前の親善試合などで変わった」と話す。
「運や奇跡などと言われるけれど、あらゆる準備の結果。就任してから短い時間だが、100%準備をしている」と岡田氏。「自分もそうだったけれど、どん底を味わって開き直れる。これ以上落ちないと思えば開き直るしかないから。そこがすごい」と、決勝トーナメントでの日本代表に期待して話していた。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180630-00253947-nksports-socc
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