[7.2 ロシアW杯決勝トーナメント1回戦 日本2-3ベルギー ロストフ・ナ・ドヌ]
日本代表は2日、決勝トーナメント1回戦でベルギー代表と対戦し、2-3で逆転負けした。日本は後半3分にMF原口元気のW杯初ゴールで先制すると、同7分にMF乾貴士が追加点。2-0とリードしたが、後半24分、29分と立て続けにCKの流れから連続失点し、同点に追いつかれた。
すると後半アディショナルタイム4分にカウンターから失点。土壇場で決勝点を決められ、初のベスト8進出は果たせなかった。
日本はグループリーグ最終戦のポーランド戦(0-1)から先発6人を入れ替え、初戦のコロンビア戦(2-1)、第2戦のセネガル戦(2-2)と同じスタメンを組んだ。システムは4-2-3-1で、GK川島永嗣、4バックは右からDF酒井宏樹、DF吉田麻也、DF昌子源、DF長友佑都。中盤はMF長谷部誠とMF柴崎岳のダブルボランチで、2列目は右から原口、MF香川真司、乾と並び、FW大迫勇也が1トップを務めた。
日本は試合開始55秒、香川がPA手前から左足ミドルを放ち、ファーストシュート。これはゴール右に外れたが、序盤は日本がボールを回す時間帯も多かった。しかし、徐々に個々の能力で上回るベルギーが流れを引き寄せ、日本ゴールに迫っていく。
前半17分、MFヤニック・フェレイラ・カラスコの左クロスをDFトーマス・ムニエが頭で落とすと、PA内のFWロメル・ルカクが長谷部、吉田に挟まれながらも強靭なフィジカルでボールを抑え、振り向きざまに左足でシュート。これは長谷部に当たってCKとなったが、同21分にもルカクのシュートに対して長友が体を投げ出してブロックするなど、日本の耐える時間が続いた。
日本を攻め立てるベルギーは前半25分、MFドリース・メルテンスの右クロスにルカクが飛び込むが、間一髪のところで吉田がクリア。同27分にはFWエデン・アザールが強烈な左足シュートを放つが、川島がパンチングで弾いた。
日本も反撃に出る。前半31分、左サイドからドリブルでPA内に切れ込んだ香川がヒールで落とし、オーバーラップしてきた長友がクロス。ゴール前に走り込んだ乾がヘディングで合わせたが、GKティボー・クルトワの正面を突いた。
試合はその後もベルギーペースで進むが、日本も粘り強く跳ね返す。前半44分には長友が左サイドからシュート性のクロス。大迫のトラップは大きくなり、GKクルトワがキャッチしようとしたところ、まさかの後逸でボールは転々とゴール方向へ向かったが、ラインを割る前にクルトワが抑えた。
劣勢の展開を耐え抜いた日本は0-0で折り返した後半立ち上がりに牙をむく。後半3分、相手のパスミスをインターセプトした乾がつなぎ、柴崎が右サイドのスペースにスルーパス。走り込む原口の目前でDFヤン・フェルトンヘンがカットを狙うが、わずかに届かず、ボールは原口の足元へ。PA内に切れ込み、迷わず右足を振り抜くと、これがゴール左隅に突き刺さった。
原口のW杯初ゴールで先制に成功した日本。ベルギーもすぐさま反撃し、後半4分、右サイドのスペースに飛び出したメルテンスの折り返しにアザールが右足ダイレクトで合わせたが、右ポストを直撃する。すると同7分、日本は左サイドから乾が山なりのクロス。
DFビンセント・コンパニが頭でクリアしたセカンドボールを香川が拾って巧みなコントロールでおさめ、後方の乾に落とす。乾はPA手前から右足を一閃。ゴール右隅に突き刺す追加点を奪った。
乾はセネガル戦以来、2試合ぶりW杯2得点目。2点ビハインドとなったベルギーは反撃を強めるが、日本の守備陣も冷静に対応する。ベルギーは後半17分、メルテンスのスルーパスに反応したムニエが右クロス。ゴール前でフリーになったルカクがヘディングで合わせたが、わずかにゴール左へ外れた。
ベルギーは後半20分に2人を同時交代。メルテンスとカラスコに代わってMFマルアン・フェライニ、MFナセル・シャドリが入った。さらに攻撃のギアを上げるベルギーは後半24分、フェライニが右サイドに展開し、ムニエがクロス。ルカクのシュートは至近距離で吉田がブロックしたが、直後にセットプレーから1点を返された。
後半24分、ベルギーの右CK。セカンドボールをPA内でクリアした乾のキックが中途半端となり、PA左からフェルトンヘンがヘディングで折り返す。これがゴール方向に飛び、川島の頭上を越えてファーサイドのゴールネットへ。
1点を返し、攻勢を強めるベルギー。後半28分、カウンターからアザールのパスを受けたMFケビン・デ・ブルイネのシュートには長友、昌子が体を投げ出し、CKに逃れるが、またしてもCKの流れから失点した。
後半29分、ベルギーは左CKからセカンドボールをつないで左サイドのアザールへ。縦に仕掛けたアザールの左足クロスから長谷部に競り勝ったフェライニが豪快なヘディングシュートを叩き込み、2-2の同点に追いついた。
日本ベンチは後半36分に動き、2人を交代。疲れの見せる柴崎と足をつっていた原口を下げ、MF山口蛍、MF本田圭佑を投入した。同39分、香川のスルーパスから本田がフィニッシュまで持ち込むが、相手DFがブロック。
ベルギーは同41分、右クロスからシャドリがヘディングシュートを放つが、川島がセーブ。こぼれ球を拾ったシャドリの折り返しに今度はルカクが頭で合わせたが、川島が再び弾き出す。守護神の連続セーブでゴールを死守した。
90分で決着をつけようと、猛攻に出るベルギーに対し、日本も体を張って対抗する。後半アディショナルタイム4分、本田が強烈な直接FKでゴールを強襲するが、クルトワがビッグセーブ。このプレーで左CKを獲得するも、本田のキックはクルトワにキャッチされ、逆襲を受けた。ベルギーはカウンターからデ・ブルイネが中央を持ち上がり、右サイドに展開。
ムニエの折り返しをルカクがスルーし、シャドリが左足で押し込んだ。2点リードをひっくり返される逆転負け。悪夢のような試合展開で日本の挑戦はベスト16で終わった。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180703-01655859-gekisaka-socc
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