【ワシントン時事】米国などの大手企業でプラスチック製ストローの使用を取りやめる動きが相次いでいる。
廃棄されたストローは海洋を汚染し、生物の体内に取り込まれる問題が指摘されてきた。数年前から盛り上がる草の根的な廃止運動が企業を動かした形だが、廃止には課題もある。
薄い材質のプラスチック製ストローは海水で微小な「マイクロプラスチック」に短時間で分解され、海鳥やクジラ、魚介類が口にする。2015年に投稿された、生きた海ガメの鼻から大量のストロー片が取り出される動画は3000万回以上再生され、反響を呼んだ。
インターネットを介して広まった「ストロー不要」の波を受け、米コーヒーチェーン大手スターバックスは先週、プラスチック製ストローの使用を20年までに取りやめると発表。アメリカン航空も機内で今後使用しない方針を決めた。
追随する動きは広がり、食品業界専門のニュースサイトは「他の企業も『反ストロー主義』を受け入れざるを得なくなる」との見方を示す。
ただ、代替する材料にも課題はある。堆肥化可能なプラスチック製ストローは高価で、生分解するには専用の施設が必要という。紙製は水分に弱く、金属製も曲げられない上に、熱や冷たさを伝えやすいデメリットがある。
体に障害を持つライターは米紙ワシントン・ポストへの寄稿で、障害者がストローなしで直接熱い飲み物を飲めば、やけどをするか、のどを詰まらせる危険性があると指摘。ストロー廃止運動を「障害者の生活が困難になるという視点が全く反映されていない」と批判した。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180716-00000037-jij-n_ame
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