2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会は18日、スイスのローザンヌで開催された国際オリンピック委員会(IOC)理事会に五輪の競技日程の大枠を提案し、承認された。
大会は20年7月24日から8月9日まで17日間に史上最多の33競技339種目が実施される。
「酷暑五輪」が想定されるため、男女マラソンは開始時間を立候補ファイル(13年1月作成)から30分早めて午前7時とするなど屋外競技で開始時間を繰り上げ、可能な限り暑さを避けた。
暑さ対策として開始時間を早めたのは陸上ではマラソンのほか、競技時間が4時間弱に及ぶ男子50キロ競歩も1時間半早めて全日程で最も早い午前6時開始。男女20キロ競歩も2時間早い午前7時開始とした。
とりわけ暑いとされる霞ケ関カンツリー倶楽部(埼玉県川越市)で実施される男女ゴルフも当初の午前9時から午前7時に繰り上げた。トライアスロンも午前10時から午前8時と2時間繰り上げた。オープンウオーターも1時間早めて午前8時から始めることにした。
また、さいたまスーパーアリーナ(さいたま市)で実施されるバスケットボールは最終電車に間に合わせるため、試合の終了時間を立候補ファイルの午前0時から午後11時に早めた。ビーチバレーも1時間早めて、午後10時50分に終える。
大会理念でもある復興五輪の象徴として聖火リレーの出発地となった福島県では、全ての競技に先駆けてソフトボールの開幕戦が開会式に先立つ7月22日午前10時から県営あづま球場(福島市)で行われる。
野球も29日に福島市で開幕し、国際競技団体との調整が難航していた大会方式も決まった。参加6カ国・地域が2組に分かれた1次リーグの後、敗者復活戦も含めた変則的なトーナメントを実施して、計16試合を行う。
本格的にスタートする25日は自転車の男子ロードレースが行われる。東京から富士山麓を経て静岡県小山町の富士スピードウェイにゴールする景観の美しいコースを走り、日本の魅力を発信する。
日本で人気のあるメダル有望競技は全日程にバランスよく配置した。立候補ファイル段階では体操、柔道、レスリングなどが大会前半に集まっていたが、レスリングを後半の8月2~8日に回した。
米国のテレビ中継に合わせて、午前の決勝実施が検討される競泳は協議中として日程に盛り込まれなかった。
五輪の団体球技の決勝の日程は伝統的に「女子・男子」の順だったが、バレーボールなど五つの団体球技で決勝の順番を逆にして女子決勝で締めくくることにした。
ホッケーは16年リオデジャネイロ五輪から女子決勝を最後にした。東京五輪は新たにバレーボール、バスケットボール、ラグビー、ハンドボールの4競技で順番を入れ替えた。
今回の競技日程は競技ごとの時間帯を示したもので、陸上男子100メートル決勝など各種目の日程は一般向けのチケットが販売される来春までに決まる予定。
大会組織委員会の森喜朗会長は「開幕2年を目前に、今後の大会準備においても重要な節目を迎えられたこと、大変うれしく思う。福島のソフトボールを皮切りに、これまでにないほどの熱気にあふれた大会になると確信しています」との談話を発表した。【田原和宏】
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180718-00000126-mai-spo
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