【江尻良文の快説・怪説】
混戦のパ・リーグと対照的に、セ・リーグの興味は、“1強”広島を除く“5弱”によるクライマックスシリーズ出場権をかけたサバイバルマッチ。低レベルでお寒い限りだが、それでも“5弱”の監督たちが全員来季続投という異常事態が起こりかねない。
それぞれお家の事情がある。毎年12球団一の観客動員を争う巨人・高橋、阪神・金本の両監督。3年契約の最終年同士なのに不本意な戦い。
だが、巨人は一連の不祥事でオーナーが交代したばかり。阪神は後任難。1年間の“執行猶予”となる可能性がある。
昨季セ・リーグ史上初の3位からの下克上日本シリーズ出場を果たし、「神采配」と絶賛されたDeNA・ラミレス監督も同様だ。
今季は投打の主力に故障者が続出。相手の意表を突く大胆な「神采配」をふるえないからだ。昨季と今季、どちらが本物のラミレス采配か。こちらもとりあえず来季1年間の“執行猶予”を与えられる可能性が大だ。
就任1年目の昨季は5位で、6年ぶりのAクラス復帰がノルマだった今季も悪戦苦闘している中日・森監督。ところが、思わぬ“松坂ボーナス”の恩恵で来季続投の線が濃厚だ。
松坂効果で観客動員は大幅増加。獲得したのは、他ならぬ西武時代に投手コーチを務めていて太いパイプのある森監督。Bクラス続きで右肩下がりの観客動員を大幅アップさせた救世主・松坂を来季も気分良く働かせるには、森監督続投がベストだろう。
監督復帰1年目のヤクルト・小川監督も、来季続投の材料がある。過去には巨人が2度優勝しただけという「パ高・セ低」がお決まりのセ・パ交流戦を制したからだ。5弱が抱えるさまざまなお家の事情。まさかの無風の監督人事という異常事態が現実になるのか。(江尻良文)
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180728-00000018-ykf-spo
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