「エンゼルス11-5マリナーズ」(28日、アナハイム)
エンゼルスの大谷翔平投手(24)は「2番・指名打者」で出場し、5打数1安打だった。4打席無安打で迎えた八回に右越え二塁打を放ち、移籍後自己ワースト記録を止める16打席ぶりのヒット。打率は・262とした。チームは大勝し、4連勝を飾った。
快音の後にドスン!という鈍い音。八回の打席で大谷が放ったのは、速度182キロの弾丸ライナーだった。右翼フェンスをえぐる迫力満点の一撃。地元ファンで埋ったスタンドが大きく沸いた。
余裕をもって滑り込み、二塁に到達した大谷。3戦16打席ぶりのヒットに安堵の表情を浮かべたのもつかの間、納得いかないと言わんばかりに首をかしげて頭を振った。
「(フェンスを)越えるのかなと思う打球が越えないっていうところもそうですし、僕の中でとらえたと思った打球が安打につながらないところで、ちょっと、イメージとのズレがあるのかなとは思う。
もちろん、相手のピッチャーのボールがいいというのもあると思うんですけど、ここ数試合に関してはどちらかと言うと、自分の方に問題があるのかな、と思います」
その打席で手にしたのは、打撃練習で使い込んでいる塗装のはがれたメープル素材のバット。「普通、(打球の)弾きが悪くて使わないんですけど、はい、いつも頑張ってるので、“彼”なら打ってくれるかな、と思って」。道具への愛情を感じさせるコメントで聞く者の心を和ませた。
約2カ月ぶりに2番に抜てきされたのは25日のホワイトソックス戦。その試合で五回に9号2ランを放ったが、その後は沈黙が続いた。
「やっぱり、(安打が)出ないと打ち急ぐのかなというのがあると思いますし、普段どおり打席の中で(ボールを)見ていけないのかなという感じがするので、それでも積極的にいかなければいけなかったり、とか、そういうところが難しいのかなと思う。いい時はいいイメージで入れるんですけど、なかなか難しいと思います」
丁寧な言葉遣いの中に苦悩がにじむ。
思うような結果が出ない中、心強かったのはチームの連勝だ。「これで負けてたらもっとドツボにはまっていくのかなあという感じがするんですけど、幸い、チームがいい流れで行ってるので、そこにあとは自分が追いついていくだけかなと思います」。
最後の打席で奏でた快音。「最後に出たことで明日につながると思います」。大谷が力強く言い放った。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180729-00000084-dal-spo
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