9月の自民党総裁選をめぐり、細田派など主要派閥が安倍晋三首相3選後に想定される人事を材料に圧力をかけていることに対し、他派閥が反発している。
党内の溝が深まれば圧勝を目指す首相のシナリオに影響しかねず、首相周辺からも憂慮する声が出ている。
「人事で圧力をかけるなんてあってはならない」。参院竹下派会長の吉田博美参院幹事長は7日の党役員会で、首相を前にこう訴えた。首相は「それぞれの政策にたけた人を配置する。そういうことはまずないと信じている」と沈静化に努めた。
早くから首相支持を公言した細田、麻生、二階3派には総裁選後の人事への期待が強い。細田派幹部は、石破茂元幹事長支持を固めている参院竹下派などを念頭に「人事で差をつける」とけん制。
先月24日になってようやく首相支持を表明した岸田文雄政調会長にも、麻生太郎副総理兼財務相が「乗り遅れたな」と冷たく声をかけたという。
総裁選で現職以外を支援した派閥がその後の内閣改造・党役員人事で冷遇されることは珍しいことではない。
「安倍1強」の下で結集する3派に対し、参院竹下派幹部は「干せるなら干してみろ」と反発。3派主体の総裁選対策会議に遅れて加わった岸田派からも「関わりたくない」(中堅)と距離を置く声が漏れる。
こうした状況に首相周辺からは「石破陣営が結束を強めかねない」と懸念する声も出てきた。高村正彦副総裁は党役員会で「爽やかな政策論争をしてもらいたい。
勝った方は適材適所の人材を配置してほしい」と呼び掛けた。細田派の細田博之会長は8日夜にも岸田派の望月義夫事務総長らと会食し、結束を確認する方針だ。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180808-00000014-jij-pol
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