◇セ・リーグ 広島3―2中日(2018年8月9日 マツダ)
膠(こう)着状態のまま延長11回に突入した試合に決着をつけたのは2番・菊池のバットだった。
2―2で迎えた延長11回、1死から代打・新井がしぶとく右前へ運ぶと、代走・上本が二塁盗塁を決め、田中は四球で歩いて1死一、二塁。ここで打席に入った菊池は1ストライクからの低めのボールを右前に弾き返し、サヨナラ勝ちを決めた。
「いやぁ~うれしいですね」とお立ち台で会心の笑みを浮かべた菊池は「新井さんが気持ちでつないで、その後よく(上本)崇司が走ってくれましたんで、何とかしたいなっていう感じでしたね」と打席に入る時の気持ちを振り返った。
今季5度目のサヨナラ勝ちが決まると、ベンチから猛スピードで駆け寄ってきた新井から手荒い祝福を受けた。「振り返ったら…お兄ちゃんがいました」とうれしそうに口元を緩ませた菊池。
「いつも少年のように遊んでもらっているんで、振り返った時に絶対新井さんだろうなって思ってたんで…はい。うれしかったですね」と話すと、スタンドにも笑顔が広がった。
打撃不振が続き、4日のDeNA戦(横浜)では2016年10月1日のヤクルト戦(マツダ)で7番に入って以来672日ぶりに”定位置”の2番を外れ、プロ初の8番で先発した。だが、
その試合で2安打1打点と活躍すると、2番に復帰した翌5日には1本塁打を含む4安打2打点と爆発。菊池が5試合連続安打と調子を上げるとチームは5連勝と結果が完全にリンクしている。
「調子も僕、悪かったですし。本当に迷惑ばっかりかけてるんですけど。何とかチーム一丸で、1戦必勝でやってるんで。きょうも勝てて良かったです」。球界一の守備では、この日も再三ファインプレーを見せ、投手陣を何度も救った。
「最近リクエストが増えまして。いいプレーもセーフになることもありますけども、全力プレーでバックアップしたいとずっと思っているので、きょうは良かったんじゃないですかね」と菊池。「気持ちだけで打ったような。そんな感じです」と改めてサヨナラ打の瞬間を振り返った。
5連勝で、貯金は今季最多の21。10日に広島が勝って阪神が引き分け以下、もしくは広島が引き分けでも阪神が負ければ優勝マジック「35」が点灯する。「きょうはきょう。あしたまた勝てるように頑張ります」。ヒーロー菊池の元気な声が響いた。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180809-00000142-spnannex-base
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