巨人の転落が止まらない。7連勝で急上昇したと思ったら、今月20日の広島戦以降6連敗。27日の中日戦(東京ドーム)には山口俊投手のノーヒットノーランと、育成選手契約から支配下登録されたばかりのホルヘ・マルティネス内野手(25)の来日初打席初本塁打で快勝したが、翌28日から再び連敗し、最下位の中日相手に今季初めて同一カードで負け越した(通算9勝5敗)。
巨人はなぜかくも弱くなってしまったのか。28日の対戦で巨人打線を3安打に抑えプロ初完封を飾った小笠原慎之介投手(20)ら竜ナインに聞いた。
東海大相模高の先輩である菅野に通算3度目の先発対決で初めて勝った小笠原。5月11日の前回対戦では7回3失点で、同じ菅野に投げ負けていた。前回と今回の大きな違いは、29日現在、打率・328(リーグ2位)、
56打点(同3位)、13本塁打を誇り、中日戦に限ると打率・364に跳ね上がる坂本勇人内野手(29)が、今月17日に左脇腹肉離れで出場選手登録を抹消され不在だったことだ。
「坂本さんは引っ張るし、右にも大きいのが打てる。大きな穴がないし、打ったらチームが乗ってしまうんですよね。坂本さんが打つと、その前後の打者も活発になる。そこが相手にとっては嫌らしい。正直、坂本さんがいるとマウンドでの気遣いは2-3倍増しです」と小笠原。
この3連戦全試合でスタメンマスクをかぶり、G倒の陰の立役者となったプロ16年目の武山真吾捕手(34)も「坂本とは勝負しないわけにはいかないから、そりゃあ、助かりましたよ」と認めた。
別のチーム関係者は「例えばマギーなら、確かに打てるゾーンは広いが、絶対に打てないコースもある。だけど坂本の場合は、安全なゾーンがほとんどないんだよ。インハイにボール3個分くらの“弱点”があるが、ウチの投手には、そこに投げきれる制球力がある子がいないのよ」と打ち明けた。
また、3連戦初戦では新鋭マルティネスに衝撃的な1発を浴びたが、2戦目に対戦した小笠原は「データが少ない分、怖さは消えませんが、完全にハイボールヒッター。インハイとアウトローが苦手そうなので、そこにしっかり投げられるかがポイント」
と対策が出来上がっていた。第1打席で中前打を浴びた後は、見送り三振、中飛に仕留めた。
武山が「僕の中では(マルティネスの弱点は)分かりました」と言い切った通り、29日の3戦目は先発の小熊、左腕ロドリゲス、右腕の又吉が4打席連続空振り三振に切って取った。
この先、9月2日までの5度の週末のうち、実に3度巨人と対戦する中日。今後坂本対策に精力を傾けるが、“鬼”のいない間に白星を稼いでおきたいのが本音だろう。(山戸英州)
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180730-00000007-ykf-spo
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