働く親にとって、放課後子どもを預かってくれる「学童保育」は欠かせない場所ですが、そこで働く人たちの処遇は決していいものとは言えません。
多岐にわたる仕事内容
大阪・西淀川区にあるたんぽぽ学童保育。この学童で働くのは、44歳の森岡恵治さん。この道24年のベテラン指導員です。出勤は午前10時。子どもたちが来る前に事務作業に取りかかります。
「子どもたちが来る時間と帰る時間を(パソコンで)管理している」(森岡恵治さん)
この施設には、小学3年から6年までの12人の子どもたちが通っています。夏休みでも学童保育はあるため、アルバイトの指導員と夏の予定を打ち合わせします。
「プールじゃなくて、あそこ行ったらどうやと思って。ドラゴン公園のある川西市の川」(森岡恵治さん)
落ち着いて仕事ができるのは昼過ぎまで。ここからが本番です。
午後3時。放課後、次々とやってくる子どもたち。
<算数のプリントを前にして>
「ここが真っすぐな線やとしたら?こっからここまでなんぼ?」(森岡恵治さん)
「むずかしい」(男の子)指導員としての森岡さんの仕事は多岐にわたります。1人1人の宿題を手伝だったり、外へお出かけして、みんなで遊ぶことも。
午後4時。子どもたちのおやつも用意します。きょうは手作りのホットケーキ。週に3日はおやつを作ります。
Q.どんな先生?
「やさしい。いろいろ教えてくれる。宿題とか」(男の子2人)
Q.好き?
「うん」
Q.どれくらい?
「(両腕を広げて)これくらい」夕暮れ時の午後6時、ようやく子どもたちを家に送ります。
「ほんまに一生懸命生きてる子どもたちと関われる。すごく楽しい仕事で、やりがいのある仕事やと思ってます」(森岡恵治さん)
手取り月18万円、休みは日曜と祝日だけ
森岡さんが暮らしているのは大阪・西淀川区の市営住宅。結婚はまだ。家賃3万円の部屋にひとり暮らしです。Q.給料はどれくらい?
「明細あるけど、これになります」(森岡恵治さん)24年間働いてきた森岡さんの給料は、手取りで月18万円、年収は250万円ほどです。休みは日曜と祝日だけ、ほとんど遊びには行けません。
「自分はまだこの年やけど独身なので、単身やからこそ給料安くても生きていければいいかという感じでできてますけど。将来的な不安とか…すごく不安になってくる」(森岡恵治さん)
なぜ給料が安いのか。それは国が設定する運営費の低さにあります。例えば、19人の児童を預かる施設で常勤1人非常勤1人の指導員の場合、これに対し設定された運営費は約500万円で、補助金と保護者が支払う保育料で賄います。これが給料の元となるため、おのずと支給額は低くなります。
引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180713-10000001-mbsnews-l27
みんなのコメント