韓国の作家、柳時敏(ユ・シミン)氏が「韓日海底トンネルができれば、釜山(プサン)港は衰退していくだろう」と主張した。
柳氏は19日、済州(チェジュ)新羅ホテルで開かれた第43回大韓商工会議所済州(チェジュ)フォーラムの招待講演で「韓半島(朝鮮半島)終端鉄道とユーラシア鉄道などがつながれば大陸間の物流に途方もない変化がやってくる」と口火を切った。
続いて「エネルギーだけとっても、ロシアから陸路で天然ガスを持ってくるようになれば、石炭など鉄鉱石物流の費用を軽減することができ、粒子状物質などの公害問題まで解消することができる」と述べた。
ただし、最近再浮上した韓日海底トンネルには否定的だった。柳氏は「日本まで道を延長すれば経済地理学的な利点を奪われて釜山港は衰退していくだろう」と述べた。
柳氏は「北朝鮮に体制変化が起きているため、北朝鮮の内需用生産品や中小企業中心に進出しては展望がない」とし「世界を舞台に活躍できる潜在的企業が戦略的に投資に出なければならない」と述べた。続いて「北朝鮮は土地の所有権を国ではなく党と政府高官要人に渡し、海外資本に長期賃貸するか合弁形態で経済を発展させようとするだろう」と見通した。
特に、柳氏は金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長について「韓国の大企業の2・3世経営者のうちで金正恩ほどの人間がいるか」としながら「祖父と父から受け継いだ絶対権力を別の形で使って変化を起こそうとしている。これこそが革新」と述べた。
柳氏は「北朝鮮との交流は山林緑化事業や産業など2つの側面から行われるだろう」とし「このうち、山林緑化は今のように国際社会の制裁が行われている状況では韓国が支援しても大きな成果を出しにくい」と指摘した。
また「北朝鮮が開放すれば北側経済開発区域に韓国資本が入っていくべきだ。そういう良いところをなぜ他国に奪われなければならないのか」とし「企業家はもうすぐしたら労働党幹部らとも会うようになるし、産業側から広く深い南北間コミュニケーション(疎通)が行われると予想する」と見通した。
続いて柳氏は北朝鮮の核・ミサイル放棄および体制転換をめぐる楽観論と悲観論が交錯していることに対して「北朝鮮は体制転換をするほかはなく、そして行っているところだ」と述べた。
柳氏は「金正恩国務委員長の動機が何かはよく分からないが、若いから(体制転換を)しようとしているのではないかと考える」としながら「今後、30~40年間、絶対権力を享受するはずだが、国内では王とも言えるのに正常国家首班の恩恵を受けられないまま続くと考えたら目の前が真っ暗になっただろう」と分析した。
また「青少年期に欧州で暮らした経験も影響を及ぼした」としながら「核を抱いたまま貧困でみじめに生きる道と、核を捨ててもう少し幸せに暮らすことの間で悩み、後者を選んだ」と付け加えた。
引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180720-00000010-cnippou-kr
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