「事態が切迫している」
ジャーナリスト安田純平さんの妻が7日、記者会見を開き、公の場で初めて夫の救出を訴えた。
そして、これまで沈黙を守ってきた理由を、安田さんが取材にあたっては、すべての責任は自分にあるという覚悟でいたので「そのような主人の意思を尊重」したからだと語った。
ところが、7月に3回も安田さんの映像が公開されるなど「事態が切迫している」と危機感を持ったため、今回の会見に踏み切ったという。
とりわけ7月31日に公開された映像では、オレンジ色の服を着せられた安田さんが、銃を構える二人の黒づくめの男たちの前で「とても厳しい環境にいます。いますぐ助けてください」と訴えており、夫人に大きな衝撃を与えた。
なぜ「韓国人です」と言ったのか?
ところで、この映像の冒頭で安田さんは「私の名前はウマル。韓国人です」という不可解な言葉を発している。彼が日本人であることは夫人も会見で確認しており、韓国人というのは明らかに事実に反する。安田さんはなぜこんなことを口にしたのか。
これまで3年を超える期間を武装勢力に拘束され、あらゆる面で厳しい環境に置かれ続けた安田さんである。考えたくはないが、精神に異常をきたしたとしても不思議ではない。頭が混乱した状態で飛び出した言葉だという解釈もありえよう。
そうではなく、安田さんが正常な判断力を保っているとしよう。安田さんが発したのが、犯人グループに強いられた通りの言葉だとすれば、「ウマル」、「韓国人」は、犯人グループから、映像を見るであろう何者かへの「暗号」だった可能性もあるだろう。
しかし私は、安田夫人の会見を聞きながら、もう一つ別の可能性を考えていた。それは、安田さんが、自らの意思で荒唐無稽な言葉を発し、犯人グループの意図をくじこうとしたというものだ。
「助けてください」と言わされているが、それは私の真意ではない、日本のみなさんはこの映像を相手にしないように、というのが安田さんのメッセージだったのではないか。まさか!と思われるだろうが、安田さんを知る者の一人として、私にはそう解釈することがもっとも自然に思われるのだ。
引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180809-00010001-fnnprimev-int
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