ドイツが真っ二つ?!
英プレミアリーグのアーセナルで活躍、そしてドイツ代表を務めるサッカー界のスーパースター、トルコ系ドイツ人のメスト・エジルが大きな騒動に直面している。
7月22日にドイツ代表を引退するとツイッターで電撃発表(皮肉にもドイツ語ではなく英語で)。しかしこれはただのサッカー引退宣言ではなく、非常に複雑な議論をよんでいる。移民問題だ。エジルを批判する声もあれば、庇う声もある。
ドイツは真っ二つに分かれている。
ドイツとトルコの危うい関係
エジルの祖父母はトルコから外国人労働者としてドイツに移住した。ドイツ政府の募集で1960年代には彼の祖父母のように、多くのトルコ人がドイツに労働者として渡った。そして今、トルコからの移民が最も多く住んでいる国はドイツなのである。
エジルはドイツで生まれ育ったが、自らのルーツであるトルコにも誇りを持っており、非常に熱心なイスラム教徒でもある。試合前にドイツ国家を歌わずトルコ語で祈るなど、以前から物議を醸していた。その一方でドイツを代表する移民の成功者とも称えられていた。
ここ最近、ドイツとトルコの外交関係は非常に悪い。ジャーナリストをテロリスト扱いし逮捕するなど、メディア規制を強めるエルドアン大統領が強権的だとして、ドイツ国内では反発が強まっている。そして、よりイスラム教を重視する姿勢を強めている点もドイツ人に不安を与えている。
1枚の写真が引き起こした騒動
騒動のきっかけは、トルコ大統領選挙前の今年5月、ロンドンでエジルがエルドアン大統領と記念写真を撮った事である。
その際、同じくドイツ代表でありながらトルコにルーツを持つイルカイ・ギュンドアン選手も一緒でだった。プレミアリーグのトルコ系選手がイベントに招かれた際に撮影されたものだ。
強権的手法を批判されているエルドアン大統領とエジルの2ショット写真は、ドイツで大きな問題となった。「独裁者と写真撮影をしてドイツの基本的価値観を理解しているのか」など、痛烈な批判が多く寄せられたのだ。
ワールドカップ直前の親善試合でも、ドイツのサポーターからエジルらに対してブーイングの嵐。ギュンドアンは、ロッカールームで泣くはめに。だがエジルは沈黙を守った。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180731-00010000-fnnprimev-int
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