【AFP=時事】韓国の文在寅(ムン・ジェイン、Moon Jae-in)大統領は12日、英BBCが行ったインタビューで米国に対し、朝鮮戦争(Korean War)の終結宣言という北朝鮮の要求に応じる方向を目指すよう要請した。韓米両国が北朝鮮に対して取ろうとしているアプローチの違いが徐々に大きくなっていることを示す発言となった。
米国は、平和条約ではなく休戦協定によって停戦を迎えた朝鮮戦争の正式な終結宣言を避けてきており、北朝鮮はまず核放棄に向けてさらなる措置を講じるべきだと主張している。
これに対し、米による侵攻の可能性を恐れ、自国を防衛するためには核兵器が必要だと長く主張してきた北朝鮮側は、取り組んでいくのは朝鮮半島(Korean Peninsula)全体の非核化であり、米側からも同時に見返りを与えるよう求めている。そのうちの最優先事項が終戦宣言だ。
13日からの欧州歴訪を前に行われたこのインタビューの中で文大統領は、「北朝鮮はすべての核・ミサイル実験を停止し、唯一の核実験場を廃棄した。
そして今、ミサイルエンジン実験施設の廃棄に取り掛かっており、米国が相応の措置を取れば、寧辺(ニョンビョン、Yongbyon)の核施設閉鎖を進めると約束している」と説明。
そして、「終戦宣言は、米国が数十年に及ぶ北朝鮮との敵対関係に終止符を打つという政治的宣言になる」と述べた。
韓国大統領府(青瓦台、Blue House)が公開したこのインタビュー内容の書き起こしによると、文大統領は「そのようなプロセスに向かって進むことこそ、米国が取るべき相応の措置だ」と強調している。
米国は韓国を北朝鮮から守るため、兵士2万8500人を駐留させているが、今回の文大統領の発言からは、韓米間の相違が拡大しつつある様子がうかがえる。【翻訳編集】 AFPBB News
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181012-00000045-jij_afp-int
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