[東京 6日 ロイター] – SUBARU(スバル)<7270.T>が6日発表した2018年4―6月期連結決算によると、営業利益は前年同期比51.8%減だった。
北米や国内での販売が減少、販売費用もかさんだ。ただ、ほぼ計画通りに推移しており、19年3月期通期の連結業績予想は据え置いた。
4―6月期の営業利益は576億円。トムソン・ロイターが集計したアナリスト7人の予測平均値の636億円を下回った。売上高は12.9%減の7092億円、純利益は44.8%減の455億円だった。
岡田稔明最高財務責任者(CFO)は会見で、新車投入前の端境期でもあった4ー6月期は「(通期の中で)一番厳しい時期」としつつ、「ほぼ当初計画に沿った数値」で、通期予想は維持するとした。
主力の米国市場では、6月半ばにSUV(スポーツ多目的車)「アセント」が発売されたばかりで、新型「フォレスター」の投入も今秋に控えるなど商品切り替え時期にあたった。
このため、インセンティブ(販売奨励金)の高い車の販売が多くなり、「(インセンティブは)前年同期の1台1800ドルから2500ドルに上昇した」という。
4―6月期の世界販売は12.3%減の23万8000台。このうち、国内は28.5%減の2万9000台。完成検査など一連の不正問題による影響は「全くないわけではない。(国内営業本部によると)感覚的な数字で5%くらい」落ちているとの見方を示した。
影響度は、不正問題よりも「インプレッサ」の新車投入効果が一巡したことのほうが大きいという。米国は13.9%減の14万9800台だった。今秋予定している新型「フォレスター」投入前で出荷が減少した。
<米追加関税の対応「いろいろスタディしている」>
岡田CFOは、米政権が6月に発動した鉄鋼・アルミニウムへの追加関税による影響は「いくらか出ているが、経営に大きな影響を及ぼすほどの額ではない」と述べた。
今後も原材料市況の上昇が懸念されるが、通期で想定している原材料高によるマイナス影響額(285億円)は「当初から相当(原材料価格が)高くなるとみて(想定に)織り込んである」と語った。
また、米政権が輸入車への追加関税を実施した場合は「影響が大きい」とし、「いろいろスタディはしている」と話した。具体的な影響額については言及を避けた。同社は米国販売のうち半分が現地生産で、残り半分は日本から輸出している。
通期の営業利益予想は前期比20.9%減の3000億円で、アナリスト20人の予測平均値は3604億円となっている。
売上高は0.5%増の3兆2500億円、純利益は0.2%減の2200億円を予想。世界販売は110万台、前提為替レートは1ドル=105円、1ユーロ=130円で従来のままとした。
*内容を追加します。
(白木真紀)
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180806-00000042-reut-bus_all
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