ガソリン喰い過ぎを、スポーツカーに昇華させる
今から40年前。テレビやラジオでピンクレディーの「サウスポー」がヘビーオンエアされていた1978年3月に、マツダ(当時は東洋工業)は、初代「RX-7」となるサバンナRX-7(SA22C型)を発売しました。
初代「スカイライン GT-R」のレース常勝記録を止めた「RX-7」の前身サバンナは、『速いけどガソリンをバカ喰いする』といわれ、オイルショックによる経済混乱の中で、敬遠されるクルマのひとつでした。
そこで、マツダはロータリーエンジンの小型・軽量・高出力の特長を活かすために、本格的スポーツカー「RX-7」を登場させることを選んだのです。
当時は、アメリカのマスキー法(大気汚染防止法)の影響を受け、ライバルであるトヨタ「セリカGT」や三菱「ギャランGTO」は、厳しくなる排ガス対策によるパワーダウンを排気量を大きくして補っていました。
しかし、ロータリーエンジンという独特の内燃機関を持つマツダは、エンジンの出力向上よりも自社の技術を高く評価してもらえるように海外のスポーツカー市場を狙った戦略を考えていました。
海外での販売開始は、1979年からですが、日本仕様もサイドブレーキレバーが左シート側に位置するなど、最初から左ハンドルを意識した設計となっています。
リトラクタブルライトのスポーツカー現る
サバンナRX-7のフォルムも、ロータリーエンジンのコンパクトさを活かした低いボンネットの先端に、開閉式(リトラクタブル)のヘッドライトを配置するという独特のものです。
後部を、曲面ガラスとしたデザインで『誰が見てもスポーツカー』という唯一無二の存在でした。このときのキャッチコピーは『羨望(せんぼう)のRX-7』です。
前後タイヤの重量配分も50:50に近く、海外でライバルとされたポルシェ「924」がフロントエンジンでトランスミッションをリアに配置することで前後の重量バランスを取っていたのとは違い、
重量物を中心に集められるロータリーエンジンだから実現できたレイアウトであり、マツダも『Designed by Rotary』と謳っていました。
約1トンの車重に対して、130PSを発生する573cc×2の12A型ロータリーエンジンは、少しの改造でサーキットではさらに速く走れるようにできることから、国内最速車として大きな人気を得ました。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180806-00010002-kurumans-bus_all
みんなのコメント