◇「JR小倉駅とJR黒崎駅駅前から」発表
北九州市の玄関口であるJR小倉駅とJR黒崎駅の駅前から、地場の老舗百貨店、井筒屋が相次いで撤退する。福岡市への買い物客の流出が止まらず、十分な集客ができなかった。
店舗面積の広さや施設賃料の高さも重しとなり、抜本的に収支構造を改善するには、営業終了を決断せざるを得なかった。
「次の100年を生き残るには、最善の策だ」。影山英雄社長は31日の記者会見でこう説明した。1935年に設立され、翌年開店した井筒屋。
博多や久留米など福岡県内を中心に出店を広げた時期もあったが、経営が厳しくなり、店舗網を縮小してきた経緯がある。経営再建のため2010年度以降、人員削減や金融機関への債務返済猶予の要請など合理化を進めてきたが、基幹店舗の閉鎖は初めてだ。
小倉伊勢丹から営業権を引き継ぎ、08年に開業したコレット。駅前の好立地とはいえ、人口が増加する福岡市方面へ買い物客が流出し、外国人観光客の売り上げへの貢献も「1%に満たない」(影山社長)。
ロフト、無印良品などの大型テナントの導入や、衣料品店「ZARA」など20代をターゲットにした店を導入してきたが、
新館と本館の2棟ある小倉店(本店)と数百メートルしか離れておらず、「差別化が困難で、ある種同一化している」(同)ため、売り上げは伸び悩んだ。家主に賃料の減額を申し出たが、実現できなかったという。
黒崎そごうの後を引き継ぎ、01年に現在の場所に移った黒崎店も街の衰退と共に売り上げが減少。付近にあったテーマパーク、スペースワールドの跡地に、イオンモールが複合商業施設を21年中にオープンさせることも懸念材料となっていた。
このため、1年ほど前から社内で今後の経営について検討を進め、「今の体制のままでは厳しい」との結論に達したという。宇部店の3店舗閉鎖で営業利益ベースで、年約3億円の収支改善を見込む。
今後、本店では、人気の化粧品などに注力していくというが、厳しい市場環境の中でどれだけ効果が出るかは未知数だ。【高橋慶浩】
◇コレットと井筒屋黒崎店を巡る動き
【コレット】
1993年 JR小倉駅前の再開発ビルに小倉そごうが開店
2000年 小倉そごうが閉店
02年 小倉玉屋が出店するが12月に閉店
04年 小倉伊勢丹が開店
08年 小倉伊勢丹閉店
〃 コレット開店
【井筒屋黒崎店】
1959年 井筒屋八幡支店として開店
2001年 地元経済界などの要請で黒崎そごう跡に移転
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180731-00000108-mai-bus_all
みんなのコメント
百貨店が活気に満ちていた時代に小倉井筒屋で働いていました。井筒屋という職場は、わたしにとっての青春でした。
透明のピアノ、9階屋上で楽しむ親子連れ、やきそば、オムチャーメン、8階の賑わう催し場やレストラン街、7階の子供服用品や旅行会社、6階の寝装品、5階のインテリアやキッチン雑貨街、4階メンズフロア〜3階高級婦人服フロア〜2階のレディスフロア…1階のキラキラした化粧品や小物用品売り場、活気ある地下の食品街。
お客様も多く、エレベーターガールの居た時代は高級感溢れていたと思います。あの頃は本当に良い時代だったなと、井筒屋に行くたびに思い出し懐かしく思います。時代の流れで仕方のないこともあるでしょう…。井筒屋を応援しています。