愛するペットが交通事故で亡くなってしまったらーー。大切な家族とはいえ、動物は人間ではない。法的には、ペットの事故死はどのような位置付けられるのか。
「愛犬にリードを装着して散歩しておりましたが、愛犬が轢き殺されました」。ある飼い主が、弁護士ドットコムの法律相談にそう質問を寄せた。
「子ども以上に大切に育ててきました。死んだ子は帰って来ないので誠意をもって償ってもらいたい」と悲痛な声をあげる。リードをつけ、飼い主の側を歩いており、「飛び出しはない」。つまり飼い主にも愛犬にも過失はないと訴える。
そこで「この子の供養のためにも」として、加害者に対して、慰謝料を請求したいと考えている。しかし、交通事故で動物が死んだ場合、人間と同様に慰謝料が認められるのか。渡邉正昭弁護士に聞いた。
●社会通念に照らして飼い主の慰謝料請求を認めている
ーー民法では、動物は「動産」と位置付けられていますが、今回は「慰謝料を請求したい」という相談が寄せられています。
ペットは家族の一員であり、かけがえのない存在です。そのペットが理不尽な死に方をしたり、重傷を負ったりした場合には、相談者のように「供養のために慰謝料を請求したい」という気持ちが芽生えるのは、ごく自然な感情です。
ーー裁判では、飼い主のその意向をどのように判断するのでしょうか。
裁判では、飼い主の精神的苦痛が主観的な感情にとどまらず、社会通念に照らして、損害賠償をもって慰謝されるべきと判断すれば、飼い主の慰謝料請求を認めています。人間が被害者となった場合にも、被害者が亡くなったり、重症だったりすると、近親者による慰謝料請求が認められることがあります。ペットの場合も、その趣旨は同じです。
●人間に比べて、ペットの慰謝料額は相対的に低い
ーー人間と同様に判断されるということでしょうか。
ご推察の通り、必ずしもそうではありません。ペットに関する慰謝料請求は消極的に捉えられるなど、人間の場合とは異なる解釈がされています。
ペットが、家族の一員でありかけがえのない存在であったとしても、ペット自体からの慰謝料請求は認められていません。
また、飼い主がペットの介護のために仕事を休んだとしても休業損害が認められることは難しいです(その代わり慰謝料増額事由となる可能性があります)。ペットの傷害が治療によって回復しているような場合は飼主の精神的苦痛はその分軽減されるので慰謝料額も減額される傾向にあります。
このように、被害者に直接的な慰謝料(後遺障害慰謝料も含む)請求が認められる人間の場合と比べてみると、ペットに関する慰謝料は必ずしも人間と同様には判断されていません。しかし、解釈上の限界はあるものの、ペットの場合にも可能な限り飼い主による慰謝料請求を認めていこうとするのが実務であると言えます。
【取材協力弁護士】
渡邉 正昭(わたなべ・まさあき)弁護士
交渉戦略家・弁理士 元家事調停官
心理学を活用した法的交渉が特徴。ペット問題に30年関わり、相談や事件依頼は全国各地から、近時は世界各国からも。セカンドオピニオンや引き継ぎ依頼も多い。事務所名:渡邉アーク総合法律事務所
事務所URL:http://www.watanabe-ark.gr.jp引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180520-00007846-bengocom-life
みんなのコメント
物なら器物破損
物としての扱いになるという事をすごく丁寧に説明される。
片側一車線の歩道が無いような道なら車も避けて通るのに限界があるし、たまに居るけど飼い主と散歩中に車に吠えついて飛びかかって来る躾がなってないバカ犬なんか轢かれてもしょうが無いと思うんだが。
飼い主側は己の過失がゼロである証明はできるのか?
正直言って、逆に車体への賠償請求をされかねんのでは?
こう言うと言い過ぎかも知れんが、
たかが畜生如きを病的に偏愛しすぎだろ。
そんなに大事と言うなら、外に出さず金庫にでも保管しておけ。
・死角にならないよう車道側を歩かせていない
かどうかで見方が変わってくる
公園まで車か抱っこで行って、公園の中を散歩する様にしないと交通事故に遭うリスクは減ら無いと思う。
車から見たら飼い主は見えても犬は見えないときがあるし、歩道と車道すらも明確に区別されていない狭い道路を散歩させてる飼い主にも非があると思う。
人の社会としてそれは必然
動物に人格、人権を見るような風潮は歪
気持ちはわかるけどね…
もちろんジャニーズが金積んでもみ消した。
この話知って、キムタクもジャニーズも大嫌いになった。
あぶない。
車が凹んだらこっちが修理代請求したいよ
車のエアロが破損したり
ボディーに傷ついたりしたら
逆に損害賠償請求したいよな
動物愛護法(動物の愛護及び管理に関する法律)と憲法、関連国際法違反
慰謝料は全然欲しいとは思わない
リードを無闇に伸ばしているバカが居ますけどその類では?
自分に小さい子供がいて腕を握って歩いていても車が来たら歩を止めて庇うでしょ。
人間に対する賠償も、亡くなった人の価値は産出できたであろう財産が算定基準となり、決して遺族の愛情などが賠償額を無限に押し上げることは無い。
牛や豚をペットにしている場合、その最高価値は家畜として屠殺された場合の肉の値段になるだろう。
馬の場合は、競馬で実績を出し種牡馬として期待されている場合、賠償額は高額になる(実例も有る)。
犬や猫に資産価値を求めることは難しいし、タレントとして経済活動をしてない限り、将来的な収入を見込めない。
動物に人権(?)を認めたいのなら、人間が全ての他種族を殺せなくなるけど、どうせ「家畜とペットは違う」なんて屁理屈をこねるんだろうな。
豚や馬をペットにしている人の愛情をバカにしている。
急ブレーキは踏むけど、決してバンドルは切らない。
もしびっくりしてバンドルを切って、対向車と
衝突とか歩行者を跳ねる事の方が問題に成る。
ペットは離さないで欲しい。
悲しいかなうちの子にはそこまでの躾は入れられなかったので、車が来ない河川敷や裏通りがメインの散歩コースです。小型犬ですから抱っこも出来ますし。
車が来ない所とか、都会ではなかなか難しいでしょうね。
それを、脱走した自分のペットだったと、
新たな当たり屋が出てきても困る。