台風21号で滑走路が浸水するなどの被害を受けた関西国際空港は再開のめどが立たず、関西の空の玄関口が閉ざされた状態が続いている。航空会社は中部国際空港など他空港で臨時便の運航を始めたが、受け入れ能力には限界がある。
5日午後3時、中部空港をシンガポール行きの旅客機が飛び立った。関空便の欠航を受けたシンガポール航空の臨時便だ。同社は9日までの関空路線を全便欠航し、代わりに中部空港で1日1往復運航する。
アシアナ航空のソウル(仁川)行き臨時便も、関空を利用予定だった予約客らで約290席がほぼ満席だった。ティーウェイ航空とエアカナダも中部空港から、デルタ航空は福岡空港で臨時便を運航した。
関空の閉鎖が長引けば、首都圏の羽田、成田空港や中部空港を経由した乗客や貨物の受け入れが長期化すると想定される。ただ、国土交通省は「首都圏は発着枠がほぼ埋まった状態」と懸念を募らせる。
国交省は17年、地元自治体や財界でつくる関西3空港懇談会と「関空は国際拠点空港、大阪(伊丹)は国内線の基幹空港、神戸は地方空港」とすることで合意。
関西の国際線需要を一手に担う関空がストップする事態は想定されていなかった。今回の台風災害を受けて、伊丹や神戸空港の規制緩和に向けた議論が加速する可能性がある。
今年4月に民営化した神戸空港は1日当たりの発着枠が30往復、運用時間が15時間に制限され、地元からは国際線の就航などを求める声が上がっており、国交省の担当者は「伊丹、神戸の規制緩和は選択肢の一つで、議論が出てくるだろう」と話した。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180905-00000593-san-bus_all
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