精肉や乳製品の棚は品切れ状態
胆振東部地震による大規模停電から3回目の朝を迎えた8日午前、電気が復旧したため通常営業を再開したスーパーや百貨店では、市民が開店前から長い列をつくり、生鮮食料品や日用品、粉ミルクなどを買い求めた。
札幌市東区のアリオ札幌では、午前10時の開店の約1時間半前から30人ほどが並んだ。先頭の札幌市のアパレル販売の39歳の男性は、食物アレルギーのある0歳の息子のために、専用の粉ミルクを買いに来た。
普段はインターネットで購入するが、地震の影響で商品が届かない状態が続いているといい、「残りは1日分しかなく、今日中に買えないと飲ませるものがない」と話す。
札幌市中央区のイオン札幌桑園店では、午前8時の開店前から100メートル以上の列ができた。開店と同時に大勢の客が入り、小走りに売り場に向かった。
しかし、精肉や乳製品の棚は品切れ状態。レジには長蛇の列ができた。パンを購入した無職男性(75)は「肉を買いたかったのに全然ない。パンも菓子パンのようなものしかない。こんなこと初めてだ」と驚いていた。
東光ストア麻生店(札幌市北区)でも約80人が午前9時の開店を待ちわびた。北区の建築作業員広田隆幸さん(56)は「即席ラーメンと野菜を買ってとりあえずの生活に必要なものは買えた。でも、肉を買いたかったが棚ががらがら。まだ地震の影響があるね」とため息交じりで話した。
札幌市北区の青果店「八百丸麻生店」は午前10時の開店を前に野菜を店頭に並べた。音沢柊也(しゅうや)店長(20)は「物流が止まっている影響で、市場での仕入れ値が高めの野菜もあったが、できるだけ安く提供したい」と話した。
「計画停電があった場合に備えて、食べきれる分を」
一方、札幌市内の百貨店は8日午前から営業を再開した。大丸札幌店では開店前から入り口前に行列ができ、午前10時に扉が開くと大勢の市民や観光客が来店。特に地下一階の食品フロアはにぎわった。札幌市北区のパート栗山明美さん(49)は「日常が戻ってきて一安心しました。計画停電があった場合に備えて、食べきれる分を買います」と、うどんや卵、ブリなどを購入。
東京都墨田区から観光で訪れていた自営業小林美穂子さん(57)は「焼き上がったパンや店員さんの笑顔を見て、ほっとしました」と話した。
さっぽろ東急百貨店、丸井今井札幌本店、札幌三越も通常営業を再開した。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180908-00010003-doshin-hok
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