女子トイレ侵入男…足首には「GPS足輪」
去年7月、ソウル近郊・城南市の防犯カメラが捉えた映像が、韓国国民に衝撃を与えた。防犯カメラが捉えていたのは、走って逃げる男女を追いかける男の姿。
その手には刃物が…。38歳の男は女子トイレに侵入し、女性に性的暴行を加えようとした上、助けに来た男性を刃物で刺したという。男はこの1時間後に殺人未遂などの疑いで逮捕された。
実はこの男、過去に強盗強姦の罪で6年間服役していたことがあり、足首にGPS足輪を付けた“監視対象者”だった
性犯罪者監視の先進国である韓国で、GPS足輪制度が始まり今年でちょうど10年。
日本でも導入が検討されたこの制度の“成果と課題”を検証取材した。韓国では2008年から性的暴行、未成年者誘拐、殺人、強盗など重大な罪を犯した人物にGPS足輪を装着させる法律が施行された。再犯を防ぐために24時間監視するのだ。
前科者全員が装着する訳ではなく、検察が再犯の危険性があると判断した場合、裁判所にGPS足輪の装着を請求する。
裁判所が認めれば刑務所から出所する直前に取り付ける。期間は「装着命令期間」として言い渡される(最大で30年)。
つまりGPS足輪による監視という刑罰が追加され、重大犯罪が厳罰化されたのだ。現在、装着者の数は約3000人。そのうち性犯罪者が「8割」を占めるという。今年は減少に転じたものの、制度導入後、装着者は増加の一途をたどってきた。
性犯罪再犯率8分の1に減 韓国政府は成果強調
装着者は韓国国内に2カ所ある監視センターで24時間行動を監視される。今月、その監視センターを取材した。
巨大なモニターには、GPS足輪を付けた人物の現在地が、本人の写真付きで表示されている。登録された居住地の半径2キロから外に出た場合、監視センターに情報が送信され、モニターに表示されるのだ。
また、裁判所から宣告された立ち入り禁止区域(被害者の居住地、児童への性的暴行の場合は幼稚園や小学校)
に近付いた場合は、警告音とともに足輪装着者に「すぐ離れるように」というメッセージが送られる。
さらに装着者の顔写真や住所はインターネット上で誰でも自由に閲覧できるようになっている。
このように厳しい監視を行ってきた韓国政府は、その成果を強調している。
「性犯罪の再犯率が制度導入前(04年~08年)は14.1%だったが、制度導入後は1.86%にまで減少した」と発表。「再犯抑制能力を立証した」と自信をのぞかせるのだ。
引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180921-00010005-fnnprimev-int
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