◇法人向け引っ越し代金過大請求問題
宅配最大手ヤマトホールディングス(HD)子会社のヤマトホームコンビニエンスによる法人向け引っ越し代金過大請求問題で、同社の元支店長が25日、「2010年ごろから見積料金の水増しが組織的に行われていた」と毎日新聞の取材に証言した。
引っ越し料金は荷物の量と距離によって変わるが、出発地点の支店は売り上げを増やすため、荷物の量を書き加えていた。ヤマト子会社は不正を知りながら黙認していたという。
ヤマトHDは過大請求について「見積時よりも荷物が減るなどしたにもかかわらず、差額を精算しなかったため」などと説明。「引っ越し当日の作業に基づいて請求する基本ルールが守られていなかった」と管理・手続き上のミスが主因との見方を示している。
しかし実際は、見積代金自体を水増ししていたという。元支店長は「水増し請求は全国で意図的に行われた。会社は放置、黙認していた」と述べた。
過大請求された顧客企業の多くは、ヤマト子会社以外の引っ越し業者から相見積もりを取らないという契約を結んでいた。本来なら、ライバル業者より料金が安くなってもおかしくないが、「顧客企業は実際の引っ越し荷物の量を確認せず、従業員も『料金は会社が払う』という意識があるので、見積もりの内容を精査せず、盲点となって水増しが続いた」という。
出発支店が作成した水増し請求書に対して、到着支店は「作業連絡票」と呼ばれる全国共通の書類に実際の荷物量を記して管理していた。水増しは正規料金の10倍のケースもあったという。【川口雅浩】
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180726-00000007-mai-bus_all
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