車両火災事故が相次ぐと、BMWグループコリアが国民に対して謝罪をし、BMW本社の社内調査結果を公開した。BMWグループコリアのキム・ヒョジュン会長は6日、ソウル中区(チュング)のウェスティン朝鮮ホテルで緊急記者会見を開き、「一連の火災事故で不安とご心配をおかけしてしまい、頭を下げてお詫びする」と明らかにした。
BMWが公開席上で直接謝ったのは今回が初めてだ。BMWグループ本社の高位関係者4人もこの日の記者会見に参加して車両火災事故の原因を発表した。BMWグループ品質管理部門のJohann Ebenbichler首席副社長は
「排気ガス再循環装置(EGR)の冷却器から流れ出た冷却水の漏水が火災現象の根本的原因」と説明した。今までBMWグループコリアが明らかにしたEGRが原因という立場をここでも貫いた。
BMWの4気筒ディーゼルエンジンから排気ガスが発生するが、燃料効率を上げるためにこの排気ガスのうち一部をエンジンに戻している。
この役割を果たす装置がEGRだ。BMWグループのPeter Nefischerディーゼルエンジン開発総括責任者は「EGRの冷却器から漏れ出た冷却水がパイプ・吸気多岐管に沈殿物のようにたまり、特定条件で発火することがある」と主張した。
Nefischer氏は「▼冷却水がすすのように沈殿していて▼走行距離が非常に長い車両が▼長時間走行中▼排気ガス迂回バルブ(bypass flap)が開いて冷却できなかった高温の排気ガスが出る--場合にのみ、沈殿物に着火するおそれがある」と説明した。
Nefischer氏の説明によると、駐車中やアイドリング中には火災は発生しえない。また、一部で取り上げられたソフトウェア改ざんの可能性も一蹴した。
Ebenbichler氏は「米国を除く世界BMWディーゼル車両は同じソフトウェアと同じEGR部品を使っている」と説明した。
だが、韓国だけで唯一連続火災が発生している現象に対しては依然と明確な説明ができなかった。Ebenbichler氏によると、ディーゼルエンジンを装着したBMW車両の欠陥率は韓国(0.1%)で、むしろ世界平均(0.12%)よりもやや低い。
それでも韓国で販売された30台余りの車両で、わずか数カ月間に集中的に火災が発生した理由を説明することができない。論理的にも矛盾している。
Ebenbichler氏は同じ欠陥が発生した車両のうち、全焼するほどの大きな火災が発生するケース(レベル3欠陥)は欠陥車種の1%にしかならないと主張した。
確率的にいえば、韓国で販売したリコール対象車両(10万6000台余り)のうち、もし火災が起こるとすれば1.06台となる計算だ。だが、国土交通部交通物流室のキム・ギョンウク室長はこの日、「安全診断の結果、10%程度が問題車両に分類された」と明らかにした。
10万6000台余りのリコール対象車両のうち、少なくとも1万台以上は火災のリスクがあるという意味だ。
一方、BMWの所有主は依然として大きな不便を強いられている。アパートでも駐車を拒否されている。ソウル市瑞草区良才洞(ソチョグ・ヤンジェドン)のある住宅商店複合アパートと、京畿道利川市(キョンギド・イチョンシ)のマンションで、BMW車両の入車が拒否される事態が発生した。
利川市の同マンション住民掲示板には、最近BMW火災を報じた記事をスクラップしながら「訪問者のBMW乗用車は当アパートに駐車することはできません」という案内文が添えられている。
また、BMWグループコリアの一部サービスセンターで、火災が起きたBMW所有者に修理費を不当に請求したという証言も出てきた。
BMWの大型セダン7シリーズ(BMW 730Ld)を所有しているYさんは全羅北道(チョルラブクト)の益山(イクサン)駅付近で先月7日、車両火災が起きた。
だが、その2日後、車両を入庫した先のBMWサービスセンターは「リコール対象車両ではない」とし「修理費は有償」と通知した。
Yさんは「同一の火災車両が無償で修理を受けたという事実を証明して、BMWグループコリアから修理費全額(230万ウォン、約23万円)を受け取ることができた」と主張した。
キム会長はこれに対して「予期できないご心配をおかけしたことに対して責任を痛感する」とし「計画したリコール制度に沿って早急に原因を取り除きたい」と述べた。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180807-00000013-cnippou-kr
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