人口減少時代に逆行し、川崎市の武蔵小杉エリアでは高層マンションが林立して、増え続ける住民や企業によって経済活動が活発に行われている。
だが、華々しい発展の裏で、人口過密やビル風、住民同士の軋轢(あつれき)などの問題が顕在化する一面もある。今月に入り、住民らが諸問題の解決を求めて市議会に陳情。住みよい街作りと発展の弊害にどう向き合うのか。市は難しいかじ取りを迫られている。
「武蔵小杉にこれ以上、高層マンションはいらない」「建設計画見直しを」-。川崎市議会に陳情を行ったのは「小杉・丸子まちづくりの会」(代表・橋本稔さん)。主に市の都市計画が決まる平成15年前後よりも以前から現地に住んでいるという約80人の住民団体だ。
■住みたい街が
同会が抱く危惧と不満とは、駅の混雑▽待機児童の急増▽ビル風による事故の危険・歩行困難▽新住民との軋轢-などだ。人口増による住環境悪化の切実さを訴え、人口増につながる高層マンション建設計画の中止や抑制を求めている。
首都圏で「住みたい街」として注目される武蔵小杉エリア。同会の指摘は開発を進める市にとって看過できない内容といえそうだ。
同会が挙げた問題の一つである駅の混雑では、「ホームからの転落が頻繁に起きている」という。JR横須賀線の新南口改札では昨年、改札待ちの列が数十メートルにも及ぶなどの特異な現象も発生しており、駅の混雑が「市民生活に深刻な影響を与えている」としている。
国土交通省が7月に公表した鉄道混雑率調査では、東京圏の主要31路線中、目標混雑率としている「180%以下」を超えた11路線のうち、JR横須賀線(武蔵小杉→西大井、196%)とJR南武線(武蔵中原→武蔵小杉、189%)の2区間が含まれている。
引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181019-00000587-san-soci
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