インターネット上で「妊娠輪番制」という言葉が話題になっています。
きっかけは、保育士の妻を持つ男性が全国紙に寄せた投稿。男性の妻が働く保育園では、妊娠の順番が園長に決められていて、「先輩を追い抜くことは駄目」という暗黙の了解があったといいます。それを破ってしまったため、男性が「子どもができてすみません」と謝罪に行ったという内容です。
女性の多い職場では、こうした「妊娠の順番」にまつわる悩みは珍しくないようです。なぜ「妊娠輪番制」が取られるのか。元地方紙記者で約10年にわたってワーキングマザーについての取材を続ける宮本さおりさんが、女性の多い職場での妊娠事情を調べました。
目次
「職場希望調査」は事実上の「妊娠希望調査」
「年度末に職場希望調査票が配られます」と話すのは、公立保育園で正規職員の保育士として働く木村良子さん(29)(仮名)。第3子を妊娠中のワーキングマザーです。「希望調査」はワーママ世代の保育士の間では通称「妊娠希望調査」と呼ばれているそう。
乳児と違い、幼児教育の要素が入る3歳以上のクラスでは、年度の途中で “担任降板”となると、園児が不安を感じるほか、年長クラスでは卒園の準備もあるので、妊娠が分かると「なぜ今!」と職場内でも言われてしまいます。
このため、木村さんの保育園では、妊娠を希望する場合は職場希望調査票の備考欄に「子どもが欲しいので負担の少ないクラスを希望します」と書くのが慣例。職員の配置上、一度に何人もが産休に入るのは難しく、必然的に希望調査をもとにした「妊娠輪番制」が根付いている様子です。
希望調査を出すには事前に根回しも必要になります。「妊娠希望を出してもいいかと、周りにお伺いをたてなければ希望通りの配置は望めません」と木村さんは話します。
職場によっても違いが
医療の世界も女性が多い職場の一つ。しかし、総合病院で看護師として働く鈴木恭子さん(29)(仮名)は、職場での「妊娠の順番」をそれほど意識したことがありません。勤務先の病院は病棟ごとに35人ほどの看護師が配置されており、みんなで仕事を回しています。そのため、誰かが妊娠・出産で職場から離れたとしても、仕事が回らなくなるようなことはありません。
鈴木さんは病院に就職後、先輩から「3年は子どもを考えてね」と、暗に妊娠を控えるように言われたことがあるそうです。しかし、この発言は「仕事を覚える時期だから」という意味に受け取ったといいます。鈴木さんは、勤め始めて2年半で妊娠しましたが、その際にも、誰かにお伺いをたてることはなかったそう。鈴木さんから妊娠の報告を受けた直属の上司は「じゃあ育休だね」とすんなり。同じく女性の多い職場でも、規模や職種により違いがあるようです。
職務内容が人に紐づくものは難しい
社会保険労務士で自身も5人の子どもを育てながら保育園経営に関わる菊地加奈子さんは「仕事の内容が人に紐づいている職場ほど、妊娠の“お伺い”は必要になりやすい」と話します。「保育園の担任の場合は、職場だけでなく、保護者から『無責任だ』とクレームが出るケースもあるため難しいのだと思います」。しかし、職場や保護者との間にしっかりと信頼関係が築けていれば、クレームも防げるとも。
こうした状況に、ワークライフバランスや女性の社会進出などを研究する日本女子大学の大沢眞知子教授は「保育士の数が足りず、産休の人が出ても穴埋めができなくなっているのが原因」と指摘します。
その上で、「人手不足の責任を個人に求めるのはおかしい。臨時職員を登録制でキープするなど、雇う側が具体的な策を考えておけば、誰が産んでも大丈夫になるはず。雇う側は、誰が妊娠してもいい状況を作っておくべき」と言います。
働く女性が自身でできることとして、大沢教授は「日頃から家族計画を周りに伝えれば、ゆとりを持って人員配置を考えられる。そして、妊娠が分かったら速やかに職場には報告し、産休に入るためにどんな手配ができるかを、(トップ任せにするのではなく)職場全体で考えていく空気を作るのがいいのではないか」と話していました。
Profile プロフィル
宮本 さおり (みやもと・さおり)
1977年生まれ、元地方紙記者。結婚により退社。5年間の専業主婦生活を経てフリーランスのライター・記者に。夫の転勤帯同で地方、海外含めて6回の転居を経験、その間、二人の子どもを授かる。「子育ても仕事もダブルに楽しむ」をモットーに、ワーキングマザーについて取材、執筆中。引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180403-00010000-otekomachi-life
みんなのコメント
そんなの知るか!
でしょ
その園に弱みで握られてんの?
ないない!
中学三年で同じ女が担任だった。
荒れた中学校で、1番多感な年頃で、人生初めての試験を受ける年。
2度とも妊娠しやがった。
こんな女には絶対ならないでおこうって思った。
正直うちの親もよその親も結構怒ってた。
いい加減にしろってね。
いっちょまえに進路指導なんかしやがったが、
そんな無責任な先公のハナシなんか聞く耳持たんわな。
産休でもなんでも、休むという事は他の人に迷惑・負担がかかる。
自分の都合で人に迷惑をかけることを「当たり前の権利」みたいに考える方がどうかと思う。
出産で休みたいなら最初から職に就かづ専業主婦すればいい。
産休なんて迷惑だし、ましてや男親が育休とか迷惑。
そういう休暇を取る人に限って、人が休むことに厳しい。
現実的に、卒園卒業の学年の先生がその時期に妊娠はちょっと、、、
と思うので、妊娠希望調査はあった方がいいと思います。
しかし、そこに妊娠希望と書くために周りにお伺いをたてる必要はないと思います。
上司や会社に妊娠希望を伝えたならば、後の人員調整は上の仕事だと思うからです。
意思表示はしないと会社は困るだろうけど、意思を示してからの妊娠はしっかり会社も準備して受け入れてあげて欲しいですね。
オンナは嫉妬心の塊だからね
保育士さんに限らず、社会人ならどこでも同じと思うけどなぁ。
入社後何年経たないと子供作っちゃダメなんてルールはないけど、やっぱり暗黙の了解ってあると思う。
周りの迷惑も考えないと。自分のことだけ考えてればいいわけじゃないしね。
ちょっとズレますが、妊娠が発覚し園長に報告した時の第一声が「4月に戻って来れないなら居場所はないから。」でした。
復帰後ももちろん時短などなく、残業か持ち帰りなしでは終わらない仕事量。。。
事情があって辞められないので続けてます。
現在二人目妊娠中ですが前回言われたことがネックでかなり時期には気をつけました。
今回は「二人生めればいいもんね」(二人で満足してこれからはバリバリ働きなさいよという意味)と言われました。
2度も産休、育休もらって贅沢なのか。。。
生きるために働いてるのに、仕事のために生きているみたいだなと思うことがあります。
中学生の頃から目指していた職業のはずなのに「保育士は本当におすすめしないよ…」と疲れた表情で溢す彼女を見ると胸が痛みます。
辞めていく保育士さんが多いと聞くと納得の労働環境ですが、そうなると保育園不足が更に深刻になり会社勤めのママたちもツラい状況になるんですよね。
森友や相撲協会のニュースなんかより、メディアにはもっと逼迫してる問題を取り上げて欲しい。
え、自分は別って?
妊娠中に保育園探しで、市役所に行った時、若い市役所職員に、育休取れないんですか?保育園は空いてませんよと、偉そうに言われました。地方なので、自力でなんとか保育園を確保できましたが。保育園だけが問題ではないと思います。
恵まれた世界で働いている人には、分からないですよね。
夫婦の、とすら言わない、言いたくない。
他人の不幸が見たくてたまらないのかな?
流産させたら、保育園長さんは殺人犯だよ。
辞めさせて、待機児童を作って、在宅で虐待させたら、保育園長さんは虐待加害者だよ。
自分に逆らうから、って理由で辞めさせる上層部が多すぎ。
本当にこの通りです。
女性ばかりの職場ゆえ、暗黙の順番待ちがあり、妊娠するにも産休に入る時期を計算せねばならず、公立園ゆえに4?5年で異動もあり、異動すると初年度は妊娠できません。
思うように妊娠出来るかなんて、本当に分からないのに…
そして、自分の子に構えず、送り迎えもパパとおばあちゃんに頼まざる得ず…
発熱のお迎えにも行けない。
正直、なんで仕事してるのか分からなくなります。。
まず保育士の子どもが保育園にも入れません…
しかし、職員数が少ない園だと、産休のあいだは臨時職員が配置されるので、1つの園に3人も産休育休の先生がいると、正直とてもしんどいです。
でも、お互い様。妊娠するなという雰囲気はありません。
ただ、休んで当たり前という態度はよろしくないなと思いました。
妊婦の人は、体調にも気を使うので、やはり他の先生がいろいろなことを助けてくれています。
ありがとうございますという謙虚な姿勢が必要なのではないでしょうか。
自ら育てる意識が不足してるんだな。
結婚して職場を代わり約1年、妊娠して夏から育休をとりますが、妊娠報告した時院長にはあまりいい顔されず。
他に妊婦さん2人いて人が足りないのはわかってるけど、自分の年齢考えるとまってもいられないし。子どもは2人ほしいけど、また嫌な顔されるんだろうな。育休早く切り上げて復帰してまた臨月まで働くしかないんだろうな…。
また戦って居づらくなるのも嫌なので我慢して耐えています。家族にしわ寄せが行き、本当に悲しいです。
幼稚園、保育園はブラックばかりです。
ましてや妊娠は女性単独で出来るものではなく、夫婦の年齢等によっては「悠長に順番を待っておられず」その上、先輩に「早く子供を作ってください」と催促する訳にも行かずに八方塞がりになりかねません。
これではやりがいをl感じている保育士に対し「職場を取るか、子供を取るか」究極の選択を迫る事になり、国をあげての対策は急務です。
それもそれでプレッシャーやストレスになり、また不妊の原因となるのに。
私の場合は原因不明不妊だから、いつ妊娠できるか分からないけど子供は欲しいので妊活してますとでも報告しておけばいいのか?そんな職場で、そんなことが通用するとは思えないけど。
不妊の人にはツライ職場だなぁ。
長いコメントが多いですね。
そんな職場さっさと辞めるべき。
なんで仕事のために家族犠牲にしないあかんねん。妊娠いつしようが勝手やろ。
保育士は女性が多いんやからそれを見越して採用せぇや
文句言う保護者も馬鹿か。モンスターが。
子育てが一段落した主婦層や高齢層が保育士の資格がなくても、一定期間の研修などで、保育園や幼稚園で働けるようにできないものか?
他業種と同程度の時給・給料が保障されれば、もう少し保育園で働きたい・・・という人はいると思うが。
結局は管理側の問題です。個人に押し付けるなんて困る。
責任感がある人ほど損をする社会はやめてほしい。
結婚や妊娠したら退職して、また復帰できる制度にすれば?仕事の為に犠牲になっても自己満足か便利に利用されているだけ。
どの国も女性の社会進出への対応は簡単ではないでしょうが、日本は絶望的。これって法整備など国の責任も大。だけど、個人の想いや心のあり方も同じくらい大切でしょ?いつまでも出来ない理由ばかり探して、他人任せではいけないのではないでしょうか?
似たようなことがやっぱりありました。
病棟で妊婦が立て続けに3人になり、看護部長(病院の管理職ナース)が師長(病棟の管理職ナース)に、「これ以上妊婦を出すな!」と言ったという話を聞きました。
そもそも、妊娠する時期を決めるのは、夫婦であって、職場ではない。
妊娠したいと決めたら、いつ妊娠するかなんてわからない。
極論を言えば、そんなに妊娠したら困るんなら、全員男性、もしくは閉経した方を雇えばいいんじゃないの?
そんなの無理でしょ?
それと同じくらい、職場と妊娠の相談なんてナンセンスすぎる。
国がそういう人を安く保育士の資格を取るための養成学校に入れてくれる制度を作るとか。
若いと大変だよね、保育士って。
二十代の保育士が、10歳以上年上のモンペを相手にするのは大変だろうし、、、
全員独身です。それなら私はあと何年待てば・・・。
28なんで仮に4年待ったら確実に色々な適齢期逃しますし、
今の彼だって待ってくれるか分かりません。あほくさい。
良くも悪くも私の職場は人の結婚には無関心です。
「ふーん、おめでとう」でおわり。
輪番制なんかになるぐらいなら文句言われず無関心ぐらいがちょうどいいです。
いろんな意見、考えがあるけれど、自分さえ良ければじゃなくて、もっと周りにも目を向けて妊娠は奇跡とか計画通りにいかないこともあるけれど、パワーハラや、マタハラとか言われるけれど、年度途中で交代は、子どもにとってかなり、負担になるのは確かです。
ほんと、難しいと思う。
「授かる」もの。
保育士さんの労働&職場環境を
変えることが、最優先ですね。
あなたが妊娠した時誰1人として迷惑かけませんでしたか!?
自分は良くて人は駄目
クソ人間の考えですね
最近小さい奴が多過ぎます
たまたま同期と同じ時期に結婚が決まり、入籍前に2人揃って園長・上司に報告しました。
上司の主任・副主任(三十代中過ぎ)が揃って不妊治療中だったこともあり、私と同期も勤務時間の交代をしたり書類関係を請け負ったりと協力し、応援していたのですが、その上司たちに「あなた達が先に妊娠したとしても育休とか絶対とらせないから」と言われ呆然。
結果、私は悩んだ末年度末で退職することを決めましたが、同期は経済的理由でそのまま残り、2年後に上司達よりも先に妊娠し、時短勤務もさせてもらえず切迫早産で入院になり、「妊娠したからって甘えないでよね」と責められながらも無事出産し、育休なしで復帰して今も時短なしで働いています。
福祉の現場なのにそんな感じでした。
事務での社員を面接するときに1年半は妊娠しないで下さいというのを条件で雇っています。
雇ってから言うのはパワハラだと思いますが雇用条件に入っているなら嫌なら入社しなければいいだけなのでパワハラにはならないと思っています。
社員十数人で常時育休社員2人。復帰するかしないかもわからない社員をこれ以上かかえるのは経営的には本当しんどいです。
復帰したら仕事を与えないといけないし。でも子どもの病気やら早退やらで当日欠勤は当たり前。次の妊娠もいつか分からない。
現実的にはみんなで順番に妊娠して貰わなきゃ困るのも事実なんです。
よっぽど前世で悪い事をしたから、女としてこの時代にこの国に生まれてきたのかしら?と罪悪感に苛まれるしかなくなるんじゃないでしょうかね。
女として生まれてきたこと、母親になれたことを自己肯定できなかったとしたら、女性の人生は苦行でしかなくなります。
結婚しても文句!結婚しなくても文句!子供を産んでも文句!離婚しても文句!政治が悪い!社会が悪い!会社が悪い!男が悪い!・・・と。
悪者を見つけて、そこで思考停止してるだけなら、自分自身を見失いますよ。
周囲の多様性とか、個性とか、意思とかを尊重してないのって、実は女性であって、違いを認めた上での健全な平等感を持ち合わせてないのです。
日本の女性に必要なのは、自分の解放です。
繁忙期のことを考えて「陣痛促進剤で子供を早く産め!」と出産日までコントロールさせる会社もある。
信じられないけど、どの職場も必ずマタハラはあるとしか思えない。
こんな国は完全に後退国。
希望は見えない。
大勢の子供を相手しながら、妊婦さんが担任をするのは危ないと思う。妊娠の予定があるなら、担任を外れるか、短時間のパートに移行してもいいのでは。人手不足の職種なので、パート等からでも復帰はできる。
結婚だって
先輩が先
でも
そこで器の小ささを
露呈するより
結婚も妊娠も
おめでとう!
と気持ち良く
言ってあげられる職場が
良い職場
辞めてでも、産むべき。
難しいですが…
後に不妊治療で苦しんで、体外受精で何百万も使うことになった時、責める相手は、結局、自分です。
あと、結婚してから、癌になった友達がいます。
若く結婚して、子どもも2人授かってからの癌で、一応、完治したのですが、結婚が遅かったら、授かれなかったかも。
出産年齢ギリギリで結婚して、授かれたらラッキーですが、良い卵が残っていなかったり、
また、卵の量も質も大丈夫でも、大きな病気になっただけで、子なし人生になります。
早いに越したことはないです。
仕事は、おばちゃんになっても出来るけど、出産は無理ですから。
保育士だろうが教師だろうが、女性だもん。
妊娠したら家族のために何振り構わず産みたいよね。そこに遠慮を感じるなんてさみしいよ。
誰が抜けても仕事が円滑に進むような体制を整えるのが事業者の役目だと思ってます。
でも保育士さんは担任を持ってたり、園児何人に対し保育士1人とカウントしギリギリの人数なんだと思ってます。
同じ教育現場でも小中学校などは年配や男性の先生も多いので担任期間だけ配慮すれば、教員の補充もあるので育休も取りやすいように感じます。
給料の面だけではなさそうだな
なのにお伺いを立てるとか・・・生きにくい世の中!!!