黄色と黒のしま模様の真ん中には、黄色地に黒で「吉野家」の3文字が躍る。いわゆるトラ柄。えっ!?吉野家なの!?と二度見してしまうほどド派手なこの看板は、阪神甲子園駅西口を出ると、すぐ目に飛び込んでくる。違和感ありありのカラー。ただし、この場所では不思議と溶け込んでしまう。複合商業施設「コロワ甲子園」1階に4月末オープンした「吉野家COROWA甲子園店」だ。
牛丼大手チェーン「吉野家」の世界2000店舗目となる同店は、阪神タイガースの本拠地である甲子園球場に隣接していることから、タイガースカラーを看板等に採用した。もちろん世界初のトラ柄仕様の吉野家で、景観条例などの出店条件以外で同社が主体的にカラーを変更したのも初めてという。
くしくも吉野家のカラーといえば、あのオレンジ色。「ジャイアンツカラー?それは全く関係ありません」と広報担当者は強く否定した上で「野球に詳しくない方でも、甲子園と聞くだけで阪神タイガースをイメージする。
全国12球団の中でも、やはり特殊な土地柄。少しでも多くのお客さまにご利用いただきたいということから」と経緯を説明する。
メニューにもこだわり、薄焼き卵とソースをトラ柄に見立てた「オム豚丼弁当」と、六甲おろしにちなみ大根おろしでさっぱりと食べられる「おろし牛丼弁当」を特別テークアウトメニューとして限定販売。容器や持ち帰り用の袋も、黄色と黒のトラ柄の真ん中に牛マークという徹底ぶりだ。
こうした試みがオープン当初からSNSなどで「タイガースすぎる吉野家」「トラ柄の吉野家」と話題を呼んでいる。同店を運営する関西吉野家営業部も「おかげさまで、売り上げも想像以上」と反響の大きさに驚く。
試合開催日の売り上げは通常の3倍にも上り、その中でも特別テークアウトメニューは全体の3割を占めるほど。わざわざ特別テークアウトメニューを注文して、店内のイートインコーナーで食べるファンも多いという。
夏に向けて新たな特別メニューも開発中で、同社広報担当者は「甲子園ならではの店舗として、皆さまに末永く愛用していただければ」と話す。牛なのに虎すぎる吉野家。甲子園ではすっかり定着しそうだ。(デイリースポーツ・石川真之)
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180702-00000050-dal-life
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