電車を利用する際、必ず通らなければならない改札。
駅係員が鋏で切符を切る駅も残っているが、現在は自動改札機に磁気乗車券や定期券、交通系ICカードを通して入出場するスタイルが主流となっている。
ところが、北海道小樽市で、その認識を揺るがす“直進して通過できない”自動改札機が目撃された。それがこちら!
自動改札機を抜けるとそこは…
なんと、自動改札機の奥には壁があり、行き止まりになっているのだ。
そばには、2台の自動改札機を両側から挟むように深緑のベンチが置かれている。
さらに、ベンチの後ろには窓があり、半分室内のようになっている。「東京都民からしたら違和感しかない自動改札」という言葉を添えてこの光景をツイッターに投稿したのは、東京都在住の大学生、ガミ(@mugennotsubasa)さん。
大好きな電車に乗って日本中を旅して、各地の風景や珍しい電車などを撮影し、自身のYouTubeチャンネルにも動画を公開している。夏休み真っ只中の8月14日には、路線名を書いたカードを引いて行先を決める旅を決行。
その中で、旭川から函館へと向かう函館本線の道中で、小樽市にある朝里(あさり)駅を通過したガミさんが目撃したのが、この“通り抜けられない自動改札機”だ。
「車内で改札機を見て珍しいと思ったので、とっさに撮影しました」という。驚きの光景は注目を集め、ユーザーからは「田舎者でも違和感しかない」「初めて見た。どうやって使うんだ?」「特別なパスをかざすと異世界への扉が開きそう」といったコメントが寄せられ、2万6000超の“いいね”を獲得している(8月22日現在)。
この自動改札機の正しい使い方、そして壁際に設置した理由とは?
謎が多いので、JR北海道の広報担当者に話を聞いた。「乗るとき」「降りるとき」のシールに注目
ーーこの自動改札機は何?無人駅である朝里駅で入出場記録をとるために、コスト削減となる「簡易型自動改札機」を採用いたしました。
これは、主に無人駅に設置されているものと同型で、2017年12月10日に設置し、サービスを開始いたしました。
乗車・降車の違いを明確にするため、「乗るとき」と「降りるとき」のシールを改札機に貼っております。
ーーなぜ壁際に自動改札機を設置した?
設置場所は、小樽方面のホームにある待合室内です。
朝里駅は海に近く風雨の強い場所であり、また、スペースの都合から現在のように設置させていただいております。ーーどうやって使う?
IC乗車券ご利用時に、入場の場合は「乗るとき」の改札機を、出場の場合は「降りるとき」の改札機をタッチしてご利用いただきます。
通り抜けることを想定したものではございませんので、タッチ後は、電車にご乗車、または駅の出口へ向かってください。
JR北海道が提供しているICカード「Kitaca」の他に、SuicaやICOCAなどの交通系ICカードにも対応しています。
ーーこれはIC専用ですが、磁気乗車券(紙の切符)を利用した場合はどうすればいい?
写真の簡易型自動改札機は山側のホームに設置されていますが、海側にある駅舎内に、乗車券及びICカード対応の自動改札機が設置されています。
磁気乗車券をお持ちの場合は、そちらをご利用ください。ーー同様の自動改札機を採用している駅はある?
北海道外については把握しておりませんが、北海道内は、Kitacaエリアの無人駅を中心に導入しております。
札沼線の石狩太美駅でも限られたスペースで風雨をしのぐ必要があることから、下りホームの壁に沿って、同様のシールを貼った改札機を設置しております。朝里駅は、日本海に続く石狩湾をホームから臨むことができ、周辺には季節の花が咲く「景色のいい駅」として有名だという。
駅係員は常駐していないが、朝里町内会の女性部のメンバーが12年前から花壇の整備をしているため、いつも色鮮やかな花々を楽しむことができるのだ。投稿者のガミさんは、今回は車内から簡易型自動改札機を撮影したが、「次は動画を撮りに、実際に下車してみたいです」と語ってくれた。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180823-00010004-fnnprimev-life
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