ミサイルなくして語れない現代戦闘機の戦いかた
2018年9月24日(月・祝)、歴史上はじめて「空対空ミサイル」が実戦投入されて60周年を迎えました。いまや空対空ミサイルは視程距離外交戦のみならず接近時の格闘戦用の兵装としても欠くことができない存在です。
F-35などが搭載する最新鋭のAIM-9X-2「サイドワインダー」は360度に及ぶ照準範囲、すなわち自分の後ろに存在するターゲットに対してさえ攻撃可能な高い誘導性能をもっています。
意外かもしれませんが60年前の1958(昭和33)年9月24日、はじめて実戦で空対空ミサイルを射撃したのは台湾空軍でした。
「9・24温州湾空戦」と呼ばれる空中戦は38機の台湾空軍F-86F「セイバー」と、53機の中国空軍MiG-17が激突する台湾海峡危機における史上最大のドッグファイトとなりました。
そしてこの日、台湾空軍のF-86Fの一部にはアメリカ海兵隊から供与された秘密兵器、のちにAIM-9B「サイドワインダー」と呼ばれる赤外線誘導型空対空ミサイルがはじめて搭載され、6発発射し実に4機のMiG-17を撃墜するという大戦果をあげました。
このAIM-9Bは現在のAIM-9X-2へと至るサイドワインダー・シリーズ最初の実用型ではありますが、実はこのAIM-9B、現代では想像もつかないほど性能の低いミサイルでした。
どのくらい性能が低かったのかというと、ミサイル先端部の赤外線検知器(シーカー)の感度が悪く、強い近赤外線を発するエンジンノズルしか捕捉できないため敵機の背後に遷移することが必須だった上に、
照準可能な射角は中心線からわずか3.5度。さらに発射時は2G以上の旋回を行ってはならず、敵機は回避せず水平飛行していないと命中せず、射程は2kmしかありませんでした。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180924-00010000-norimono-bus_all
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