「結婚、どうしよう!」と焦る前に、婚活についてちょっとナナメから俯瞰して見てみませんか? というこのシリーズ。前回までは未婚男女の婚活について取材してきました。そこでわかったのは、婚活がなんだか大変そう、ということ。しんどいのはなぜなのか? その疑問を解決すべく、専門家から知恵を授かることにした。訪ねたのは、東京大学大学院人文社会系研究科・文学部社会学研究室でセクシュアリティの歴史社会学や人口減少社会の研究をされている赤川学先生。先生、よろしくお願いします!
婚活って、少子化対策!?
――A子のように、婚活をしてみたものの、結婚自体に疑問がある、という声があるんですが。赤川先生(以下、赤川):正しい疑問ですね~。そもそも婚活って言葉が出てきたのは、ここ10年くらいです。基本的には少子化対策の文脈で出てきていると言っていいと思います。1.結婚する人を増やす、2.結婚している人の出産数を増やす、
という二つの少子化対策の効果は、9対1なんです。生涯未婚者が増えてきているのが少子化の要因だということが、ほぼ明らかになっている。だから婚活というのは、少子化対策の政策に寄った話題のような気がします。
──なるほど。婚活が盛り上がっているのは政策と連動した動きだと言えるんですね。
赤川:私は、社会学というのは個人の自由を目指す学問だと考えていて、自由を支援する社会制度をどうつくっていくかということがテーマだと思っています。
たとえば家族社会学という分野では、ここ20年くらい「家族の多様性」を強調してきているんです。いろんな家族があっていいじゃないか、ということですね。
再婚によるステップファミリーとか、同性の配偶者家族とか、ペットも家族だとか、家族のかたちは多様じゃないか、と。夫が大黒柱で、専業主婦と子ども2人からなる「標準家族」はもう終わる、というような議論があるんです。
一方で、「少子化をなんとかしなきゃいけない」「仕事と育児の両立ができないから少子化になるんだ」といった議論も出てきた。以前は、「男女平等が少子化を導いたとしても、それはそれで構わない」という思想があったはずなんですけどねえ……。
だけど、「男女共同参画が実現すれば、少子化に歯止めがかかる」と今世紀になって、議論が変わったんですよね。少なくともデータではそうなってないんですけどねえ(先生によれば、「1人あたり国民総所得が3万ドルを超える国」において
「女性労働力率」と「合計特殊出生率」には負の相関があるそう。つまり、先進国では実は、女性の労働力が高い国ほど、出生率は低い。このあたりについては先生の著書『これが答えだ! 少子化問題』〈ちくま書房〉にくわしい)。議論が二極化しているのかもしれません。
自由で幸せな結婚はどこにある?
──多様性が重視されている一方で、結婚と出産が奨励されてもいるというわけですね。結婚に関して、「自分らしく生きたらいい」を目指す結果、個人がしんどくなるという現象がありますよね? たとえばB子は、自分で結婚相手を探すよりも、相手を他者に紹介されるお見合い結婚の方が自分は合っていたんじゃないか、とも話していました。
赤川:(お見合いだけでなく)企業のなかでカップルになるパターンもなくなってきましたしね。今は社内恋愛みたいなものって、前提にはなってないですよね。完全に個人で探せって話になってくると、選択肢がありすぎて、女性には悩みが出てきますよね。
──A子のように高い社会的ステータスのせいで選ばれない、という悩みもあります。海外では日本よりも、女性のほうが相手の男性より社会的地位が高い「下方婚」が多いとのデータがありますが、この点についてはどうでしょう。
赤川:フランスやスウェーデンなどではそうした傾向がありますね。データは学歴しか見ていないので、本当に意味のある指標かはわからないんですが……。とはいえ、たとえば東大の女性らから、若い頃から合コンに行っても学歴を明かすと男性たちが引いていったというのは聞きます。
大学卒の人が高卒の人と出会うチャンスがあまりないですし、仮に交際するようになったとしても、周囲の人たちが女性の下方婚をよってたかって止めてしまうという現実があります。実際に女性個人が「下方婚」をしようと思っても難しいという、作り上げられた文化の問題が大きいですよね。
──先生はあくまで個人の自由が大事だ、という主張をされています。でも、先生の言われるような自由な生き方というのは、苦しい面もあると思うんです。たとえば結婚を選ばないことで、将来的に孤独を感じるのではないかとか。
赤川:定型的なライフコースが見えないという苦しさはあるけど、「30歳になったら結婚しろ」って言われる社会よりはいいんじゃないかって私は思いますけどね。
結局、どうすればいいの?
自分で自由に選択できる社会であるべき。それが先生の一貫した主張だった。誰もが自由に生きることが当たり前の社会なら、婚活はもっと気楽なのかもしれない。
しかしそうだとしても、私たちはこの社会で感じるしんどさをどう受け止めればよいのだろう。先生にお聞きしてみたが、そのことについての特効薬はなさそうで、そこがやや物足りなくも感じた。
誰しも現実のしんどさから逃れ得ないのが人生なのか……?
先生にはあらかじめ、婚活を考えるヒントになる本を紹介してほしい、とお願いしていたのだが、おすすめしていただいた本に光明が見えたのでご紹介したい。
結婚≠人生をあらためて確認しよう
1冊目は、荒川和久著『超ソロ社会 「独身大国・日本」の衝撃』(PHP新書、2017)。筆者は約20年後、日本の人口の約半分が独身になるというデータを取り上げ、「ソロで生きる力」の必要性を説く。それは誰にも依存しないという意味ではない。
むしろ趣味などを通してさまざまな関係性を作ることで一つの関係への依存をやめ、孤立のリスクを回避しよう、という提言だ。筆者自身、根強い結婚規範に強い言葉で異を唱えていて、それだけに筆者もまた昔からある規範とたたかっているのだと感じられた。
もう一冊は永田夏来著『生涯未婚時代』(イースト新書、2017)。最近の女性たちについて、強い意思による「非婚」のスタンスではなく、結婚を否定するわけではないが自分の求めるものを追っている結果、当面は結婚しないという「未婚」の態度であると述べる。これはA子をはじめ、仕事をがんばっている女性たちの生き方を言い当てている。
著者は自身が非正規の研究者であることを明かし、従来の結婚や家族制度が担ってきた生活の保障をどのように社会が担うべきかをシェアハウスなどを取り上げながら問いかけている。つまりこれは、結婚はセーフティネットではない、という主張だ。
どちらも結婚をはじめ、私たちの年代の生き方にフォーカスした内容で共感できた。そして思ったことは、「けっきょく自分の人生は私たち自身が作るものだ」ということ。
どんな生き方をしていきたいか? それは簡単に結論が出るものでもなく悩ましい。選んだ生き方が社会規範とずれているかもしれない。そういうしんどい時、これでいいよね! と互いに励まし合える仲間がいたらいいなあ、と思う。
「婚活をナナメから見る」というこの小さなトピックもまた、そのひとつとして誰かを力づけることができたら、書いた甲斐があるかな、と思うのだ。
赤川 学(あかがわ・まなぶ)さん
1967年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科修了・博士(社会学)。現在、東京大学大学院人文社会系研究科准教授。社会問題の社会学、セクシュアリティ研究。
主著:『セクシュアリティの歴史社会学』、『子どもが減って何が悪いか!』、『社会問題の社会学』、『明治の「性典」を作った男 謎の医学者・千葉繁を追う』、『これが答えだ!少子化問題』などがある。引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180619-00010001-telling-life
みんなのコメント
結局、自分が選ばれることなんてありえないと、一時の、その場のカップル成立すらないと悟った時点で。生まれてこの方彼女はおろか女性とお近づきになれたことすらない人間が婚活したところでそりゃ無理ですって。
もう婚活などせず身動きしないのが一番楽。
とにかく、座して死を待つ!
理想を求めるから疲れるのよ。お互いが自然体で健康で元気で、笑顔が毎日見れるだけで幸せなもんだ。
どうしても合わないなら離婚すりゃいいし。
いくらイケメンとかアイドル顔でも、何十年も同じなわけない。髪も減るし、体型も変わる。そこを妥協できるか(笑)
結婚・子供はいらない
結婚はゴールではなくてむしろスタートだと改めない限り、しんどさや苦しさはいつまでたっても無くならないと思うよ。
男性は身の丈に合わない女性を希望するから。
どんな理由を付けても売れ残り。少子化なんて国で考える事で個人の理由にならない。
自己利益だけ求めて結婚できるわけない。結婚は奴隷探しではないのよ。
この一言に全て集約されていると思った。
自分で選択し切り開く未来は大変ではあるが、後悔は少ない。
シングルで生きる強さを身に着けた上で、結婚しようかどうしようかって議論をしたい。ハナっからパートナーありきの人生設計は御免。
そもそも異性の立場になった自分を選ぶか?って考えたらその難易度が分かる話
逆に婚活とかしこまった出会いの場でなければ穏やかに話せる相手だったかもしれない
戦場は常に厳しい
結婚しても、したらそれなりのよいとこ、悪いとこ
一生独身でも‥同じで
結局、一生自分探しの旅なのでは‥と考えるようになりました。
全婚時代は終わった。世間が結婚に対して
ハードル上げて、結婚は珍しいくらいになると
楽ではないでしょうか‥
幼児虐待などとんでもない人が結婚して
子ども持つのは、社会的にもおかしいと思います
そうした様々な面から(それこそ、離婚する事も踏まえて)結婚する事を見て行った際に『結婚する為の婚活って、自分から言わせればハイリスク・ローリターン(下手をしたらノーリターン)以外の何物でも無い』と、言う事だ(婚活する事のリターンが何かを踏まえれば、それは明らかで有る)。
それなら『リターンが望める可能性が極めて低い物に資金を投ずるよりも、別の方面で遙かに高いリターンが望める物に資金を回した方が余程良い』と、言う結論に自分は至ったね。
恋愛も男女関係も弱肉強食です。
魅力があれば引く手数多・選び放題
魅力が無ければ言わずもがな(笑)
シンプルなだけに世の中の8割の男女
には残酷(笑)
この先生の考える自由は、ようは選択肢は無限で、ぜんぶ自分で決める、それが理想の自由だということ?
しかし人間個人の想いや、選択や、行動は、個人それぞれ様々の理由があって、決めていくもの。それは他者や環境や文化という外部原因だってあり得るし、それも自然な事でしょう?何か理由がなければ、人は選択はできないんです。選択するというのは、他の何かを諦めることでもあるし、自分を縛ることでもある。それを自由自由と言われていると、それに踏み切れない事も多いのではないでしょうか。
無理に「全ては自分で決める、他に影響されない」ということを進めなくてもいいし、そういう理想を持つ人がいてもいいけどね。
結婚だってある意味で自由では無くなることですよ。
ただ会って食事しただけで合わない人
出かけてみて合わない人
っているので、結局付き合える人って少ししかいない
魅力的な女性しか誘わないというのもあるけど。
顔は許容ライン越えてても、プライド高いとか、ガサツとか、車にバコバコ足ぶつけて乗るとか、お金払おうとしないとかは即却下
活路を見いだせなくなったら諦めてもいいと思う。
もうね、そうなるとその目標たる結婚に何の意味があるのか、さっぱりわからん。
それでも、結婚は女の見栄であり、社会保障であり、生存戦略であり。
自己都合な生存戦略が女の婚活。そして、そういう考えの人間が集まる場が婚活。
魑魅魍魎ですな。
男の方が婚活を嫌がる理由がよくわかる。
就活みたいに出身大学や成績やっていう明らかな判定基準みたいなものはないし。
恋愛経験ない人が急に結婚目指すって、仕事したことない、知識0の人が、起業するみたいなもん。
それは難しいよ。でも可能性は0ではない。努力次第。
同じ職場で付き合った後に別れたら、失業するかもしれないけど、婚活なら仕事に影響しない。
旦那は仕事と違う場所で見つけるに限る
。
結婚しても自分の仕事は維持しておきたい。社内結婚→寿退社コースは絶対に嫌だ
自分はありのまま受け入れてほしい、相手には自分色に染まってほしい、だとなかなか難しい。
今や結婚が目的になってしまっていて、本当に人を愛する事の大切さを忘れる人が増えた気がする。
しかし、ほとんど処女同然の生活しているか、本当の処女の30代女性が多いこと。
と言うのが正直なところ。
また、結婚してからの生活の方が色んなイベント起きるよ。婚カツなんていくらシンドかったといっても、しょせんスタート探しだったなーて感じ。
確かに共同生活だから、向く人不向きな人はあると思うけどね。
男と遊んだ方が楽しいなどいいわけをセットに(笑)
男とはエッチできないだろう。
したり顔で言われてもね。
その代わり、後悔だけはしないようにすれば、何でもいいんじゃね?
結婚なんて誰にでも出来る、と言われた時代があった。
でも、そのあと離婚するかもしれないですけど、少子化対策に+ですね(>_<)
しかも「メリットなし、むしろデメリットばっかり」
純粋に結婚がしたい人はしんどくも辛くもないでしょうよ。
では女性も働きますか、となると、男性社会の中で働くのはしんどい。働いてるけどね。自分の名前で働き、自分の名前の後ろには何人かの男性の後輩がいる。ああ重い。
もっと気軽な生活にならないのかな。肩の力抜きたいよ。
○○しなければならない、ってのが多すぎる。しんどい事が多すぎる。
どういう職業なのだろうか?
月収に換算すると30数万円?
こんな売り手市場の状況で
月収30万円で正社員が来るのだろうか?
我がままに生きる
これは男女ともだけど、自分の分を知ってそれに見合う異性を探せばいいだけ。あとは少しの気遣いとマメさ、会話力があればどうにかなる。
ここまで無意味で的を外した記事は初めて。
反吐が出るわ。
本音は、ちゃんと結婚して子供2人欲しい、なのに。
これ、あると思うよ。安易に個人優先を勧める教育が横行した影響。
これにより、相手とうまく折り合いつけて、自分も納得しながら生きる、という思想が欠落してきた結果じゃないかな。
そもそも、人は皆完璧じゃない。すべてが一致する相手なんていない。
自分が譲れない最低ラインを持ち、それ以外は相手のことを思いやる、そんな対応が男女互いに必要になる。
いい年超えてそれをやりだすと、慣れてないからそりゃしんどいよ。。。
自身が東大卒だから「東大基準」でしか社会知らないじゃん。
つまり「学者馬鹿」ってことだよ。
こんなのが社会学とかほざくわけ?
一回、身分隠して肉体労働でもしてみ?
いかに自分の「社会の定義」が狭かったか分かるし、
「社会とは何か。学歴とはなにか」が分かるだろうよ。
俺は東大ではないが、相手が東大でも別になんとも思わん。
性格が良ければそれでいい。そんなものではないのか?
それから「価値観の多様性」なんてのは30年前から言われてて、
別に今更だ。で、少子化になった。
ネットがあり、性欲のはけ口もたくさんあり、で独身が増えた。
結婚という「制度」は人間が勝手に決めたことだが、
「動物の本能」として「子孫を残す」ために性欲がある。
そこに社会性が生じて結婚という契約が出来た。それだけ。
楽勝。子供は最高にかわいいけど
生易しいものではないけど気にせず数あたりましょう。
こまごまこだわらず、ああこの人良いかな、くらいの人が相性合うかも。相手への感謝を忘れずに。
共働きでも生活が苦しく、未来に何の希望も無い
特にキレる世代だとか草食世代だとか就職氷河期だとか
滅茶苦茶な屁理屈で社会全体で虐待を強いてきた30~40代に
あつかましくも社会派これ以上何を期待しているんだという話
ここまで無意味で的を外した記事は初めて。
反吐が出るわ。
本音は、ちゃんと結婚して子供2人欲しい、なのに。
これ、あると思うよ。安易に個人優先を勧める教育が横行した影響。
これにより、相手とうまく折り合いつけて、自分も納得しながら生きる、という思想が欠落してきた結果じゃないかな。
そもそも、人は皆完璧じゃない。すべてが一致する相手なんていない。
自分が譲れない最低ラインを持ち、それ以外は相手のことを思いやる、そんな対応が男女互いに必要になる。
いい年超えてそれをやりだすと、慣れてないからそりゃしんどいよ。。。
自身が東大卒だから「東大基準」でしか社会知らないじゃん。
つまり「学者馬鹿」ってことだよ。
こんなのが社会学とかほざくわけ?
一回、身分隠して肉体労働でもしてみ?
いかに自分の「社会の定義」が狭かったか分かるし、
「社会とは何か。学歴とはなにか」が分かるだろうよ。
俺は東大ではないが、相手が東大でも別になんとも思わん。
性格が良ければそれでいい。そんなものではないのか?
それから「価値観の多様性」なんてのは30年前から言われてて、
別に今更だ。で、少子化になった。
ネットがあり、性欲のはけ口もたくさんあり、で独身が増えた。
結婚という「制度」は人間が勝手に決めたことだが、
「動物の本能」として「子孫を残す」ために性欲がある。
そこに社会性が生じて結婚という契約が出来た。それだけ。
楽勝。子供は最高にかわいいけど
生易しいものではないけど気にせず数あたりましょう。
こまごまこだわらず、ああこの人良いかな、くらいの人が相性合うかも。相手への感謝を忘れずに。
共働きでも生活が苦しく、未来に何の希望も無い
特にキレる世代だとか草食世代だとか就職氷河期だとか
滅茶苦茶な屁理屈で社会全体で虐待を強いてきた30~40代に
あつかましくも社会派これ以上何を期待しているんだという話