不慮の事故について、小児科医で緑園こどもクリニック(横浜市)院長の山中龍宏さんに聞きます。(聞き手・萩原隆史)

窒息状態が10分続くと、ほぼ全員死亡

子どもの様々な事故の中でも、極めて危険性が高いのが、喉に異物を詰まらせてしまう窒息事故です。窒息状態が5分続くだけで半数が亡くなり、10分たつとほぼ全員が死に至るほど時間が限られているためです。

逆さまにして背中をたたいたり、後ろから抱えるようにおなかを圧迫したりする方法ですぐに異物が出てくればいいのですが、なかなか取り除けないケースも少なくありません。代表的なものがスーパーボールです。

ある日の夕方のことでした。3歳の男児がスーパーボール(直径3・5センチ)を口に入れて遊んでいるのに気づいた母親が、「危ないので口から出して」と叱ったところ、驚いて吸い込んでしまいました。

指では取り出せず、救急搬送先の病院で特殊な医療器具を使って摘出されましたが、病院到着までに40分近くたっており、意識も呼吸も回復しないまま半年後に亡くなりました。

スーパーボールは丸くて弾力があり、表面が滑らかなため、喉にぴったりとはまり込みやすいのです。逆にいったんはまると、医療器具を使ってもつるつるとした表面をうまくつかめず、簡単には取り除けません。

ミニトマトも危険、4分割して窒息事故防止を

子どもが窒息しやすいものとしては、他にミニトマトや大粒のブドウ、みたらし団子、こんにゃく入りゼリー、あめ玉などが挙げられます。これらの形や大きさはほぼ同じで、詰まりやすいものはどんなものかがお分かりいただけると思います。

スーパーボールは、子どもがお祭りや催しなどで手に入れる機会が多く、以前から窒息はつきものでした。ところが、世間でさほど注意が払われているように思えませんし、死亡事故のニュースもあまり見かけません。なぜでしょうか。

理由は、毎年の死亡数などを示す事故統計がなく、どれほど危険なのかがわかりにくいためです。集計しようにも、事故の多くは発生日と死亡日が異なり、正確に拾い上げられません。

例えば、スーパーボールを喉に詰まらせた3歳の男児が亡くなったのは半年後でした。このような場合、死亡診断書には直接の死因である「肺炎」と記載するのが一般的です。

死につながった元々の原因が隠れてしまい、ニュースにもなりません。水面下では事故が絶えないのに、広く注意喚起される機会が少ないのはこのためです。

事故を防ぐには、子どもがのみ込めないよう欧州の玩具安全基準に倣って直径4・5センチ以上のサイズにするか、万一のみ込んでも呼吸できるよう通気孔を開けるかでしょう。

かつてボールペンのキャップによる子どもの窒息事故が多発したため、今ではメーカーがキャップに通気孔などを設けています。

ところが、スーパーボールの場合はなかなか改良されないのが現状です。ほとんどが輸入品のため規制が難しく、規制の裏付けになるような事故統計もないからです。だからといって傍観しているわけにもいかず、実効的な対策が求められます。

同様に窒息のリスクが高いミニトマトや大粒のブドウなどの食品については、喉にちょうど詰まるサイズというのが一番の問題です。

大人と違って、子どもは奥歯が生えそろっていないため、うまくかみつぶせません。半分に切っても子どもにはまだ大きいため、四つに分割することが推奨されます。


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ネットの反応

1 :uxu*****:2018/11/04(日)14:15:21
スーパーボールは、危険だなぁってずっと思ってました。そう思ってるママ多いと思います。子供が小さい頃は、スーパーボールすくいとかはさせるけど家に帰ったら子供の隙を見てすぐ捨ててました。
2 :men*****:2018/11/04(日)14:15:17
普通に可能性のある案件。小さい子の手の届くところに置いておくものではない。
3 :fuf*****:2018/11/04(日)14:14:55
三歳児だと普通は口に入れていいものの判断つくはずなんだけどね。
4 :mic:2018/11/04(日)14:14:11
何か危ない物を口にしていた時に叱るとびっくりして息を吸い込むから、何でもない風に話しかけて取りあげること…とばーさん族にはよく言われた。
5 :nns*****:2018/11/04(日)14:13:24
自分の経験から。小さくで便利な食べ物の容器に食べ物以外のモノを入れるのは大変危険だと思います。肝油の缶にいれたおはじき、
ストローを刺したヤクルトの空き瓶(プラ)にいれたシャボン液(台所用洗剤のうすめ液)、3歳くらいの頃に誤ってのみこんでしまった記憶あります。
6 :hil*****:2018/11/04(日)14:10:27
小さい子どもは目が離せないですし何でも口に入れたがりますねハイムリック法や背中を叩いて吐き出させる方法をいざという時のために身に付けた方がいいですね
7 :ガイヤー:2018/11/04(日)14:08:03
スーパーボールは誤飲に気をつけられるけど、ぶどうやトマトで窒息が起きるというのは盲点だった。危険なものだと認識できない分こっちのほうがスーパーボールより危ないね。餅みたいに危険性が広く認識されればいいけど。
8 :non:2018/11/04(日)14:07:51
すごくためになる記事。新しい気づきがあったし、対処策も分かって、読んでよかった。最近の記事って、「だから?」「根拠は?」と感じる中身の薄いものが多いけど、もっとこういう中身のある記事を取り上げて欲しい。
9 :しらたま:2018/11/04(日)14:05:50
お祭りに行くと、水の上でキラキラ廻っている人気のスーパーボールが、誤飲事故を起こしてるのは、あまり知らなかった。
確かに色とりどりで、ツルツルして飴そっくり。とても身近なものだし、もっと注意喚起するべきと思う。
10 :wea*****:2018/11/04(日)14:05:38
自分はパチンコ玉を飲み込んだことがある。親には言わなかったから、普通にうんちからでたと思うけど、10円玉だと酸化して胃に穴が開くらしいから、子供の手の届く場所に危険な物を置かないようにするのが親の義務だよ。
11 :itn*****:2018/11/04(日)14:05:29
親としては見つけた時に、つい「ダメ!」と言ってしまいがちなんですよね…うちもまだまだ食べ物以外を口に入れがちで最初は何度も大きい声で注意してしまってました。
最近は自分も落ち着いて声掛けして「べぇーってしてごらん?」と言えば子どもも吐き出せるようになりましたが、まだまだ他人事では無いので今後も食べ物も含めて注意していきます…
12 :mak*****:2018/11/04(日)14:05:21
本当に悲しく痛ましい事故ですね。とにかく、こういった情報をしっかり把握し、次は我が身と思って今まで以上に気を付けたいと思います。
しかし、当方三歳児の親ですが、うちは過保護なんだなぁと日々思わされることばかりです。棒突きの雨などを歩きながら食べている子、公園で遊びながら飴玉を舐めている子、前抱っこで自転車、電車のホームで手を繋がないでふらふらしている子、、、
他にも言っておられる方もいらっしゃいましたが、運もあるのかなって思ってしまいますよね。自分も大人なんか全然見ていない状況で、川の上流、中々の速い流れの川沿いで毎日のように遊んだりしていたし、、、ただ、やはり子どもは親が守るしかないので、可能な限り保護していきます。過保護と思われても。
13 :nj1*****:2018/11/04(日)14:05:11
子供を事故から守るのは、親の想像力が大切だなと痛感します。子供が同じ3歳くらいの頃、ハリーポッターに憧れ魔法の杖を欲しがりました。
杖という形状、年齢を考えると、下の子と遊んで興奮してるうちに目を突く可能性もあり、可哀想な気はしましたが与えるのを我慢させたことがあります。
ミニトマトを切って食べさせたりするのもそうですが、危険予測は子育てにはとっても大切ですね。
14 :hungry?hamagry?:2018/11/04(日)14:04:29
まず3歳以下の子はスーパーボールは上手に遊べない。3歳のお母さんお父さん、無駄金叩かなくていいですよ!
15 :yahoo_jiro:2018/11/04(日)14:01:56
気の毒な事故だったとしか言いようがありません。
16 :vun*****:2018/11/04(日)13:57:37
スーパーボールで遊ばせる時点でダメウチは、家の中にさえ持ち込まない
17 :bra*****:2018/11/04(日)13:57:25
この事故、母親悲しすぎるよな。注意したから飲み込んだのか?いやいや、普通に注意するだろう。
18 :hidoison:2018/11/04(日)13:56:39
ハイパーボールの方が高性能なんだけどね
19 :***:2018/11/04(日)13:52:57
ほんと怖い。。。子供が危険なもの口にしてる時って下手にこっちも慌ててコラー出しなさーいッ!!って大声出したらかえって喉に引っ掛けるんじゃないかとか考えて言っても聞かない時は、
そろっと近づき口をゆっくり開けるとかね笑自分も子供のころある。仰向けに寝てパチンコ玉そっくりな小さい玉を口に入れて転がして遊んでたら、
普通に飲み込みそうになって、ガーガー言って何とか出した(汗)子供の時って恐怖感がないから怖い口に入る大きさのものはもう何でも注意するに越した事はないね


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20 :null:2018/11/04(日)13:49:38
危険を遠ざけるのも個人差があるから必要とは思うけど、危険を教えるっていうのも忘れちゃいけないと思う。自分は好奇心のもの凄く強い子供だったので、
3歳のときには包丁の使い方、ハサミの使い方など危険なものの扱い方をみっちり教えたと言われました。
おかげで物心ついた頃にはカレーくらいは一人で作れたし、包丁で怪我をしたことは今まで一度もない。
子供は想定外のことをするものだから、自分が生き延びてきたのも運が良かった部分も多々あるけれど、危険予測能力を育てるのも重要だと思う。
21 :ka1*****:2018/11/04(日)13:49:18
親に監督不行届自業自得
22 :bdw*****:2018/11/04(日)13:46:05
ペットボトルのフタとかも危ない…
23 :くるくるぱーまん:2018/11/04(日)13:43:36
子どもはまた作ればいいと思うのです。孕むまで頑張りましょう。
24 :abe*****:2018/11/04(日)13:42:30
勉強になりました。
25 :hok*****:2018/11/04(日)13:40:56
危ないから気をつけようね でいいんだと思うんだけど、毎回この手の記事のコメント欄が親の責任論で盛り上がることが怖い。
26 :いきなりトロ:2018/11/04(日)13:33:51
アメフトと勘違いしたじゃないかアメフトに全く興味はないがスーパーボールは子供の頃大好きであったあの反発力とグリップ力、
スピンをかけ変則的なバウンドをさせるのが楽しかった大きさや色が豊富で集め甲斐があり、安いので失くしても気にならない、しかも慣性の法則や反射角と入射角などを自然と学べた、その感覚は後に思春期のビリヤードで生かされたそんな究極の玩具、
スーパーボールが死と隣り合わせだったとは… けん玉だってステイックが何かの拍子に転けて目に突き刺されば死ぬ話飛んでマックのプラスティック製のケン玉とヨーヨーは思い出深いスケバン刑事バージョンの紐がチェーンのヨーヨーもだ
27 :now*****:2018/11/04(日)13:32:58
スーパーボール自体要らないよなぁ。知育的に何の役に立つわけでもないし、部屋で何回かバウンドしただけで家具の下に入り込んでイライラするだけだし。
ムダに家に転がってる上に幼児が飲み込んだ時のリスクが高いなんて不要品以外の何物でもないね
28 :三つ葉のクローバー:2018/11/04(日)13:32:53
これでスーパーボール製造販売禁止なら世も末。あと二カ月もしたら正月の殺人兵器「餅」も出てくるが、あれは無くならない
29 :jtd*****:2018/11/04(日)13:30:17
他の人が書いてるように、苦い味を付けるといいですね。スーパボールに限らず、口に入りそうな物全て。値段か高くなりそうだけど、命より安い。
30 :xmu*****:2018/11/04(日)13:30:12
低学年のとき駄菓子屋で10円で買った大きな砂糖のついた飴を買い食べながら歩いてたんだけど
自分で飲み込むつもりがないのに喉の方に転がってきて喉入り口に収まったときは子どもながらゾッとした
次の瞬間口側に転がってくれたからなんともなかったけど子育てのときもスーパーボールなど丸いものは子どもから見えないところに隠してたし
問題の多いコンニャクゼリーもお餅も調理ハサミで切ってから食べさせてましたホッ。
31 :meica:2018/11/04(日)13:29:20
3歳で口には普通は入れますかね。独特の樹脂臭でマズいし。若干発達が遅い子だったのかも。
32 :雀軟膏:2018/11/04(日)13:28:57
私自身経験して、大人になってから実態聞かされて必死に両親が命助けてくれた経緯があります。それも2回。どちらも大玉の飴で1歳半と1年生時でした。
みるみるうちに顔面蒼白になり、逆さまにして背中叩いたり、喉に指入れて吐き出させようとしたらしいですが…無意識に指咬むらしいので(苦しさ紛れだと思います)母の指は血まみれに食いちぎる勢いでした。
一年生の時はテレビ見ながら横なってたのでスポンっと飲んでしまった記憶あります。苦しさはもう記憶ありませんが…。
今でも母親の中指には私が噛みついた痕が残ってます。乳幼児は手に掴んだもの何でも口に入れようとします。学童児は遊び半分や遊びに夢中の中での窒息がよくあります。親が気づかなったら、と思うとほんと両親に感謝です
33 :bal*****:2018/11/04(日)13:26:10
ただスーパーボール自体を見かけなくなった。子供の時に家電の部品を飲み込んだら取り出せなくて、そのままにしてる人を知ってるが、身体に影響がないなら手術等は最小限が望ましい。うちの親も食事中。
喉にモノを詰まらせたが、本当に「こんなしょうもない事で、死んでしまうんか?」と秒ごとに死相の出る親を見て思ったものです。結局指が届いて取り出せたけど、尋常なく噛まれて、以来異物の出し方は覚えるようにした。
34 :cao*****:2018/11/04(日)13:24:53
幸いなことに我が家では子供が危険な目にあったことは一度もありません。。。神さまいつもありがとう?
35 :sac*****:2018/11/04(日)13:24:51
子育てしてると本当に怖い思いや、難しい判断の連続でどうしようもなく疲弊するときがある。出来る限り危険を避けて、でも好奇心や経験を奪わず、考える力を養い、全てをコントロールしようとしてはいけない。
そして、子離れ親離れをきちんと出来る環境を…。なんて言ってると混乱しまくる。何事も適度に!って言うのは分かるんだけど、
そこには運も大分と必要。運が悪かったのね。って受け入れられる失敗で収まらないのが子育ての怖いところだと思う。
36 :fut*****:2018/11/04(日)13:24:42
いつも思うのだけど、ヒトの子どもが自ら危険な行為をするのは何故だろう。例えば大声で泣く。まだ狩猟生活をしていた頃、あんな大声で泣いたらすぐ肉食獣に見つかるだろう。どうやって生き残ってきたのか。
37 :tot*****:2018/11/04(日)13:24:24
小学校でも困ってると聞く。噛まずに飲み込む子がほんとうに多いそうで。よくかんで食べましょうとかそういうのが家庭でない。昔のように固い食品が無く、柔らかい食品が増えたってのもあるだろうけど。
38 :ona*****:2018/11/04(日)13:21:32
養育費節約できたね
39 :yuk*****:2018/11/04(日)13:20:23
こういうのはある程度どうしようもない。スーパーボール規制するなら、餅も規制しなきゃいけなくないか?と思ってしまう。
子供の口内に入るサイズの小物を与えないようにするくらいしか出来ない。それでも思わぬ事故は起こってしまうけど。
40 :hcc*****:2018/11/04(日)13:18:21
3歳にもなって、そんなモノを口に入れて遊ぶようなお子様はかなりオツムが弱い


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