愛する人との生活は幸せだ。でも、それを公表できない人もいる。例えば、同性同士で暮らす人。残念ながら、偏見を持つ人は今もいる。

でも、本当はそんなのおかしい。勝間和代は少し緊張した声で話し始めた。【BuzzFeed Japan / 古田大輔】

「私は一目惚れするタイプでは全くないんです。最初に会った印象も、あんまり覚えていない。人のことをよく見て気を使う人だな、ぐらいでした」

しかし、気がつけば惹かれていた。レズビアンであることを公表し、堂々と生きる彼女の姿に。

そしてそれは、ずっと昔に蓋をした自分の気持ちに、向き合うことに繋がった。

華麗な経歴の影で
当時最年少の19歳で公認会計士2次試験に合格。学生結婚し、21歳で出産。子育てしながら在学中に働き始め、卒業後はマッキンゼーやJPモルガン証券などでキャリアを積んだ。

2007年の独立後は、女性の生き方や働き方などについて矢継ぎ早に本を出して売れっ子に。「カツマー」と呼ばれる熱心なファンも生まれた。

学生結婚を含めて2度結婚と離婚を繰り返し、3人の子どもがいる。

ワーキングマザーにして、ベストセラー作家。明快な論理でマシンガンのように言葉を乱射し、目標を達成していくパワフルな女性。

これが世間のイメージだろう。

思うままの人生に見える勝間だが、封印してきた思いがある。それが、同性に対する恋心だった。

「ダメなことだと思ってた」
「高校のときも、大学のときも、女の子を好きになる感覚はありました。でも、ダメなことだ思ってました。男性も好きになるし、女性を好きな気持ちには蓋をしないといけない、と」

同性を愛する人、両性を共に愛する人、違う性を生きたいと願う人。レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの頭文字をとったLGBTという言葉は近年、広く知られるようになった。

しかし、1968年生まれの勝間が10代だった頃には、LGBTに関する情報は少なかった。女性にも惹かれる気持ちに困惑しても、大きな本屋の専門書コーナーで立ち読みするぐらいしかできなかった。相談相手もいなかった。

最初の結婚をし、子どもが生まれ、働き始めると、悩む時間もなくなった。

「子どもと仕事で手一杯でした。いま思うと、無意識にそういう情報を避けていたのかもしれません。知ると、混乱してしまうから」

気持ちに蓋をしたまま、勝間は着実に成功の階段を登った。

2006年に出した初の単著「インディでいこう!」で描いた女性像そのままの独立した(インディペンデントな)ワーキングマザーとして、テレビでも盛んに取り上げられるようになっていく。

同窓会がきっかけの偶然の出会い
その女性のことを知ったのは、2015年12月。高校の同窓会でのことだった。

雑談の中で恩師が、その年の11月に渋谷区の同性パートナー制度第1号になったのは、この高校の卒業生だと口にした。

そんな子もいるんだ。そういうニュースもあったな、と軽く聞き流した。

1ヶ月も経たないうちに、友人がフェイスブックにあげた写真に、その女性が写っているのを見つけた。

この人知ってるよ、高校の後輩なんだよ、と何の気なしに書き込んだ。

その友人の紹介で、勝間は増原裕子と知り合った。

レインボープライドへ
増原はレズビアンであることを公表し、LGBTに関する情報を発信する企業「トロワ・クルール」を設立したアクティビストだ。同性パートナーシップ1号の登録相手である東小雪と公私共に活動していた。

増原にとっては、勝間はその著作を読み、働き方について学んできた尊敬の対象。東と共に勝間の家の食事会に招かれ、勝間が運営するサロン「勝間塾」にも参加するようになった。

勝間にとっては、ほとんど知らなかったLGBTの世界。増原に誘われ、日本最大のLGBTイベント「東京レインボープライド」の見学にも行った。

LGBT当事者や、その存在を理解し、支え合う仲間たちが集う祭典。渋谷の街を行進するパレードにも参加し、多様性の素晴らしさを訴える列に加わった。

「実は私も…」
「パレードのことも全然知らなかったんです。日本も随分変わったんだって、驚きました。開放的で、みんな、楽しそうで」

勝間塾でも増原が入ったことをきっかけに、LGBTに関するセミナーを開いた。すると、メンバーの中で「実は私も」と当事者であることを明かす人が出てきた。

2015年の電通ダイバーシティ・ラボの調査によると、LGBTを含む性的少数者に該当する人は、調査対象者の7.6%。13人の1人の割合だ。左利きの人や、AB型の人と同じくらいいる計算になる。

特別なことでもなければ、隠すことでもない。そして、世界では続々と同性婚が合法化されていく。そういうことを、勝間は増原を通じて学んでいった。

「始まった2人の生活」
2人の転機となったのは、2017年12月。増原は東と「離婚」し、パートナーシップを解消した。

翌年の1月、勝間は増原に自分の気持ちを打ち明けた。出会ってから2年が経っていた。そして、2人は一緒に暮らし始めた。

料理も整理整頓も得意な勝間が、家事の大半をになう。増原は食器の片付けや花の水やりなど細々としたことを担当する。

穏やかで、平凡で、幸せな生活。「男性と暮らすのも、女性と暮らすのも変わらない」と勝間は言う。

でも、一つ大きな違いがある。それは女性と暮らしているということを公表するか、ということだ。

周囲に打ち明けられない
恋愛に関する本も書いてきた勝間は、これまで自分の男女交際についてもオープンに語ってきた。しかし、女性との交際となると話が違った。気にかかるのは、家族の反応だった。

交際を始めるときに、家族には打ち明けた。見守ってくれている家族には、影響が出ないようにしたい。

勝間のセクシュアリティを定義するならば、男性も女性も恋愛の対象になる「バイセクシュアル」や、性別に関係なく人を好きになる「パンセクシュアル」かもしれない。

彼女はそうやって自分を定義づけることにあまり関心がない。人生において、男性を愛したこともあり、今は増原を愛している。愛したのは、その個人であり、性別ではない。

でも、世の中には、離婚した女性の再婚は祝福しても、その女性が同性と暮らすことには批判的な人もいる。

「自分のことだけだったら、もっとはっきり言えるんです。でも、それだけじゃないですから」

友人たちにも増原のことはほとんど話さず、お互いに撮影したり、二人で一緒に写ったりした写真はネットにアップしないようにした。

「2人で旅行にもいけない」
同性を愛しているということ、一緒に暮らしているということを秘密にするのは大変な作業だ。写真をアップしないだけでは止まらない。

勝間の仕事場でもある家に人が来るときには、増原は隠れなければいけなかった。二人で食事をするときも、交際がバレるのではないかと気を使う。

そして、それぞれの分野で公に活動する二人が交際していることは、遅かれ早かれ、気づかれる可能性が高い。

増原の紹介で知り合ったLGBT当事者たちは、堂々と自分らしく生きていた。その姿が眩しかった。

「いつまでも黙っていたら、友達に紹介もできない。旅行にもいけない」

それは、自由に、自分らしく生きられないということだ。カミング・アウトして、自由に、自分らしく生きる。愛する人と一緒に。

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みんなのコメント

 

名無しさん
貴女の評論の一貫性は評価出来ないが、意外性が人気を博したので登用されていたと思うよ。しかしもう飽きたね。こんな事って2人の問題であって公表のするのはパフォーマンス?
名無しさん
同性愛は別にかまわないけど、世間に向けてカミングアウトするっていうこの人の姿勢がきもい。
巡狂座
う~ん 勝間さんがレズであれなんであれ どうでもいいしこうやってニュースにするほどのことかなぁ?
名無しさん
興味ない・・・
騒ぐことでもない・・・
あほらしい・・・
名無しさん
全然良いと思う。
日本も早く同性婚認められれば良いね。
名無しさん
子供が3人も居て、こんなカミングアウトされたら子供が可哀想。
自己満足でしかないわ。
綺麗な言葉を並べ立てても、やはり女として生まれ、男として生を受けたんだから全うするのが自然の摂理。
変態にしか見えない。
名無しさん
カミングアウトとかは最近、別に~だから?
ってなってきてる。
もしくは、あぁ。また?
ってなってる。
ただ、増原氏の印象って自分の中で良くないからなぁ。
出て来て欲しくないんだよなぁ…。
(見なきゃいいのになw見ちゃったわw)
今度はどのくらいの期間でしょうか??
まぁ、末永くお幸せにってことで。
名無しさん
三回離婚してて、三人の娘は全員が父親違い。
要するに結婚相手には最初から愛情は無くて、優秀な種が欲しかっただけなんだなと腑に落ちたw
名無しさん
おめでとうございます。
あたしにとっては、遠い人だから祝福できるのか???
身近にいても祝福できるのか?
わかりませんが、その人らしく生きられるのはいいことだと思う。
名無しさん
こりゃLGBT会社の良い宣伝になったね
名無しさん
まあそんな人が居るんだという事実は知っているし最低限の理解はしているつもり。ただ微塵も共感が出来ない。やはり同性の愛は正常な愛とは思えないんです。どうしても。同性愛が正当化される昨今、ホントにこれでいいのか?と喉元迄出かかっている。ただ今は、正当な事を言ってもこちらが批判攻撃される時代。触らぬ神に祟り無し。これを貫き自己保全を計るしかないのである。人類はどうなっちゃうんだろう?ホントに不安。
名無しさん
貝合わせ楽しそう。
良いな~~~
名無しさん
普通にしてたら美人同士の親友に見えてほっこりなのだけど、やはり夜の営みを考えるとたちまち嫌悪感だなー。
名無しさん
男に相手にされない逃げ道か??w
普通にキモいから
名無しさん
単に人間が人間を愛する、ただそれだけのことか。
名無しさん
「レズは美しいけど、ホモは汚れてる」って、決めたのは「女」でしょ?
俺は知らない!
勝手に、レズビアンとして生きていけばいい!


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名無しさん
普通の概念広げようってこれを常識にしないでいいよ。LGBTとか勝手にやってればいいし普通じゃないよ、同性を好きなのは別に結構だけどそれを何で受け入れろーってやるんだか。面倒くせえなホント。勝間さんは勝間さんのやり方でいいよ。ゴリ押ししないでいいから。どうせ別れるからゲイもレズも。80歳になっても一緒に居られる人とかいるのかな。大体2、3年でダメになってケンカして別れるパターンが多過ぎて。
名無しさん
偏見は当たり前。そんなの気にするな。偏見のない生き物はいない。
名無しさん
別に同性愛か異性愛かなんてどうでもいいねん。
公衆に向かって性癖のアピールとかがキモいねん。
G*ov*nez*a*7*9
差別ではないが、こうやって「公表」したカップルは、大抵、別れてますね。何故でしょう?
名無しさん
本当に女性が好きなのか?
ビジネスのためのパフォーマンスなのか?
名無しさん
商法的にしか感じないのは私だけ?
マーチン
子供作っといて、それはないよなあ
名無しさん
発表いらないんで、どうぞご自由に。
名無しさん
おばさんずラブ
名無しさん
世も末だね。
名無しさん
BuzzFeedJapan=朝日新聞だからなぁ
LGBTをもっと普及させて既存の価値観を破壊したいんだろうな
と想像してしまう
名無しさん
カミングアウトすりゃいいってもんじゃない。
ほとんどの人は静かに生きたいだけなんだからこうやって世間にでていかなくていいのに。それこそ好奇の視線にさらされる。
同性を愛するという事。なんて特別な感じがまた嫌すぎる。誰が誰を好きになっても普通。これでいいじゃん。
ぜんまいさむらい
貴女の私生活や思想を聞きたくはない!
目立ちがりで公表してんの??!!
勝手にどうぞ!!
名無しさん
理解できなくは無いが、受け入れられない。
名無しさん
あ????なんか納得できるこの人のキャラだったら。
O-721
気持ち悪い
名無しさん
感覚が解らないだけに理解は出来ないが、いいと思う。
名無しさん
こういう人って黙ってりゃいいのになんで世間にいちいち発表するんだろ?誰も聞きたくもないし、聞かされれば女同士でいやらしい事やってるんだろうなと変な想像するだけ。いい歳した婆さん同士、女同士の快楽に目覚めてやり過ぎて溺れないようにせいぜい気を付けて下さい。
Tomy
非国民だ!
なかなか私のタイプです。
勝間みたいなババアに捕まって、もったいない。
名無しさん
カミングアウトは必要ないです。
誰にも言わず、ひっそりと行動してkださい
名無しさん
何やそれは?きもっ!!
アキラ1000%
増原さん、離婚してから同棲するまで早すぎません?
節操のない。
名無しさん
羨ましい
わたしもほんとうは女性と一緒に生きていくことが理想、、だけどむずかしいね
どですかでん
勝間さんはウルトラQに出てきた「海底原人ラゴン」に似てる。
名無しさん
子供の精神状態まで考えてないからだろうなぁ。
名無しさん
二度離婚して子供も3人いて、挙げ句の果てには同性の恋人を作って。。
偏見を持つなと言う方が無理があるわ。
jan_wenry
子供3人産んでおいて、今更レズ、否バイセクシャルだって言ってもなwww
名無しさん
性的なことはどうでもいいけど、テレビでしゃべる姿は好かん。
キャリアのある人らしいが・・
名無しさん
似合う!
asa
恋愛は自由ですから…。
コメントの幅も広がっていいと思います。
しかし、ただただ、おどろきました。
D@N
俳優さんの同性愛のカミングアウトは
日本では難しいだろうが
その他の人は普通にいいと思う。
そんな世の中だ。
テレビにはゲイだの女装かだの沢山ででるのに
レズと男装は全然出てない。
沢山いるはず。
???
最近は性的倒錯者という異常な人間が社会に出しゃばるようになった。
困ったもんですね。
123
生物学的にはどうなのだろう。
突然変異になるのだろうか。
同性カップルはお好きにどうぞ、でもね、そのような方達も普通の両性のカップルから生まれて来たんだよね。
ことさら公表するのは何のため?自己満足ですか。
名無しさん
この手の話は鬱陶しい。

 

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