ある月初めの月曜の朝、始業開始時間の9時ちょうどに、某行政関連団体の経理課長、鈴木芳子(仮名)さんのデスク電話が鳴った。

“「そちらに勤めている山田健一さん(仮名)から依頼を受けて、代わりに連絡させていただきました。山田さんは『これ以上そちらに出社することができない』とおっしゃられています。退職の手続きを進めていただきたいので、人事部門にお電話をつないでいただけますでしょうか」”

自分たちの知らないところでハラスメントでも……

ご存知だろうか。最近急激に増加し、テレビの報道番組などでも特集が相次いでいる「退職代行サービス」からの電話だ。鈴木課長に、電話を受けた時の感想を聞いた。

“「びっくりしました。退職代行というサービスがあることはネットニュースなどで知っていたのですが、いわゆるブラック企業のパワハラ上司を相手に退職手続きを代行するのだとばかり思っていたので。自分で言うのもなんですが、仕事量も少なく、のんびりしたこの職場でなぜ、と最初は思いました」”

退職を申し出た山田さんは中途入社して半年、26歳の経理担当者。大人しく、周囲との関係は濃くはなかったものの、ことさら孤立していたわけでもなかった。

職場の同僚たちも、突然の退職代行サービスからの連絡に、「なぜだろう」「何か自分たちの知らないところでハラスメントでもあったのではないか」などとさまざまな憶測を飛び交わせた。

だが、鈴木さんが山田さんの机のカギを開けた途端、すべてが明らかになった。引き出しから、明日までに処理しなければいけない膨大な量の経理伝票が見つかったのだ。

“「これでは自分の口で退職など申し出られるはずがない……」”

同僚たちはため息とともに、二度と山田さんが職場に顔を出さないだろうことを察した。同時に、山田さんが溜めに溜めた仕事を処理するため、しばらくは泊まりがけの残業も避けられないことを覚悟したのだった……。

強固な引き留めで退職できないケースが続出

退職代行サービスは、退職を希望する人が3~5万円程度の費用を支払うことで、会社への退職の申し出を代行してもらうサービスだ。

「今すぐ辞めたい」「苦痛から解放」「退職成功率100%」といった痛烈な売り文句が並ぶサイトから、メールやLINEで簡単に申し込みできる。

近年は未曽有の求人難により、どの職場も後任の採用が難しいため、退職の申し出があるたび必死の引き留めが行われる。

強固な引き留めのあまり、転職先が決まっていたのに退職できないケースや、上司がのらりくらりはぐらかして退職届が受理されないケースもある。たとえ退職届が受理されたとしても、転職先の入社日前日まで残務処理に追われ、疲労しきった状態で新たな職場に出社するケースも少なくない。

3~5万円で、このような前の職場とのやり取りや、モチベーションを失った仕事の処理から解放されるなら安いと判断する人も少なくないだろう。しっかり休み、エネルギーを新しい職場に向ける方が良いと考えるのもある意味合理的だ。

だが退職代行サービスは、強固な引き留めから解放するだけでなく、冒頭の山田さんのような「逃亡型の退職」を支えることにもなる。


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ネットの反応

1.
外国人なんか失踪するんだから、代行でも
ちゃんと退職するって言うだけ日本人がマシ

外国人なんか何も言わずにある日突然いなくなりますよ
今、入管法のニュースでもやってるけど

2.
自分で辞めることもできないのに就職するなと言いたい。
「弱すぎる」のひと言だ。こんなことの代行サービスなんて他の国のどこにもないと思うよ、情けない。
3.
日弁連とかいうクソの塊
4.
犯罪の助長にもなりませんかね。
5.
そんな代行サービスに、頼んでも転職しても天職には、つけない。自己で退職手続き出来ないなら、ワルい方に転がって行くだろうね。自分できちんとしないと、ダメだよね。
6.
この記事の件で言えば、この退職希望の人は会社から訴えられてもおかしくないのでは。
7.
本当にやめたいならアスペの人みたいに仕事すればいい。
会社からお払い箱にしてくれる。
8.
もとよりバックれてしまえばいいんですよ。
今の人は、良く言えば真面目。
悪く言えば主体性が無くて気が小さい。
行儀良くやらなくてもいいんですよ。
それでもなんとかなるのが会社なんですよ。
9.
この間、テレビでみたが
上司の言動が気に入らないので、何も言わず
代行使って辞めた人が出ていた。

確かにブラック企業とかの悪質な引き留めには
こういった代行はあるといいのかもしれないけど
改善を求める努力もしないで、(本人曰く、言っても理解されないと思ったらしいが)
引継ぎも無しに突然辞めるのは、あまりにも自分勝手で
非常識な行動と言わざるを得ない。

こういう辞め方をした人間は、次の場所でも
同じようなことをして迷惑をかけると思う。

10.
入職半年の中途採用とはいえ新人しか暗証番号を知らないっておかしくないか?

法的な代行になるんじゃないの?と思って読んでいたら、やっぱり弁護士資格が必要そうな案件だった。

11.
金払って他人にやってもらうかだけの違いで、記事みたいなバックレじゃ逃げて全く連絡取れなくなったのと大して変わらんわ。
信用の問題だし普通に叩かれて当然、会社側に問題があったとしてもそれ争う権利を放棄したも同然だと思うがね。

全部放り投げて逃げるのは本当に楽なんだけど、される方はたまったもんじゃないし、知ってる範囲の話でもそれやったことあるやつってその後の職場でちょっとでも自分がきついと思ったらすぐバックレるやつ多いんだわ・・・
実務現場の調整以外にも、退職に伴う手続きとか突発でやられると事務方も意外と大変なのよ(´・ω・`)

12.
なんでも代行ブームになるのかな。
13.
何でも金儲けの資本主義国家
2週間前に辞めますで十分なんですよ
法が守ってくれます、共産主義素晴らしい
14.
「できれば退職代行サービスを使いたくはない」と言えば上司も適当にはぐらかさず前向きに話を聞いてくれるかもね。ミサイルの抑止力みたいだけど。
15.
でも3-5万円の金額で弁護士が細かく丁寧に動くか疑問。単にビジネスの邪魔が目的の行為は、行政も弁護士もやめて欲しい。社会の迷惑と自覚してくれ。
そうでなくても反社会的勢力の仕事を代行して市民を痛めつける弁護士も多いね。


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16.
入社代行もお願いします。ギャラは振り込みで・・・
17.
こういう事が許される労働法が存在し続ければ、日本は競争力を失い2流国家になっていく。
アイディアの乏しい日本人は休まず働ける事だけを糧に今を築き上げた事を忘れている。
18.
こんなだから半島に舐められるんだろ。
ヘタレが。
読む気もせん。
19.
会社への退職の申し出は、「相談」ではなく「決定事項」ということを理解できない上司が多すぎ。

引き留めるために説得することは無意味。

むしろ退職の申し出があるまで何の相談もなかったことに、管理職として無能だったと悟って欲しい。

まっ、おいらが会社を辞めた時の経験談なんだけどね(´・ω・`)

20.
こんなやつ辞めても何ら問題ない。
21.
退職代行いいね。
退職代行をたたくのは完全に企業側の論理。
辞めた人の個人情報を守らない企業が多いなか、引継ぎ云々を盾にすること自体異常
やめたい人ができるだけストレスなく辞められる、次に踏み出すためにも良いサポートビジネス
22.
退職代行サービスを辞めたい人は、退職代行サービスに頼むのかなぁ?

コントで使っていいですよ。

23.
ここと、東洋経済と、ダイヤモンドなんちゃらと、あと思い出せないがなんか横文字の配信もとは誇張かもしくは都合のいい極端な例に偏ってる気がするわ。
24.
家事代行・お見合い代行・結婚式の出席者代行・お墓参り代行・行列並び代行・夏休みの宿題代行・退職代行…次はどんな代行業が出てくるんだろう?
25.
就業規則にある事前通知もしないなら、
明確な契約違反。
この会社はそんなところに一枚噛んでくるんだから、
それなりの会社相手なら、
損害賠償も覚悟してるんだろうな。
法律事務所相手にこういう舐めた商売やってほしいもんだ。
26.
某行政関連団体については存在すら怪しい(記者の作文っぽい)から、この団体に関して論じるのはまったく無意味だろ。
乱立している退職代行業にそのうち規制が入るとしても、そうなったらそうなったで、相場がやや上がって弁護士の仕事になるだけだわな。
27.
退職代行サービスの料金が火事場泥とあるが、弁護士に任せたら、いったいいくら取られることやら。

土地の売買で、売り値の20%が謝礼と聞いた。
一億円で土地が売れたら、あたりまえのように二千万円請求する。これぞ火事場泥坊でなくて何?
他の裁判でも、相談は一時間につき一万円、着手として30万円、謝礼は別。
誰も弁護士たてようなんて思わない。
弁護士が大金取っ手ふんぞり返ってるから、こんな商売が流行り、ブラックでもないのに迷惑させられる会社が出てくる。
裁判しても、裁判所もあてにならないから、どうしようもないが。

28.
中には自分勝手な李通で退職する人も多いだろうけど
モノでもサービスでも、使う側のモラルによって変わるものなんて沢山あるよ。
包丁、バール、SNS、最近思うのはクラウドファンディングだ。
29.
辞めるって、重大な事だよ。それを、自分で処理できない奴、何ができると言うのだろう?けじめというのは、自分でつけるもの。自分でけじめを付けれない奴に、生きる資格は無いと思う。
30.
>引き出しから、明日までに処理しなければいけない
>膨大な量の経理伝票が見つかった
いやこれで前日に自主退職して「なかったこと」にはできないだろ。
退職代行サービス業者も巻き込まれたらタダじゃ済まない気が…。
退職者の背景を知らずに請けて「知らなかった」じゃ代行サービスの意味ないし。
企業としては「退職代行サービス」も含めて退職者に対応するんだから、退職者の背任行為を無視してたら痛い目に遭うと思うよ。


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