スマホで目は悪くなるのかーー。このテーマをめぐって、アメリカでは議論が巻き起こっている。(浜田理央 / ハフポスト日本版)
米国眼科学会(AAO)は8月、「スマートフォンのブルーライトで視力は低下しない」とする声明を出した。
声明は、眼球内の光を感じる分子がブルーライトと結合すると、細胞を傷つける可能性があるとする研究結果が7月に発表されたことを受けたもの。この研究を真っ向から否定する形となっている。
この研究は、トレド大学が発表し、「Scientific Reports」に掲載された。特定の化学分子(網膜)がブルーライトに晒されるとどうなるのかを調査。太陽光に含まれるブルーライトと、電子機器から出るブルーライトの両方で実験し、細胞を傷つける可能性があるとしている。
これに対して米国眼科学会は公式サイトで、現実の世界では起こり得ないと指摘した。
その理由について、「研究で使用した細胞は人の目から採取したものではなく、ブルーライトの当て方も、実際にそのような方法で眼に光が入ることはないものだ」と指摘している。
米国眼科学会はさらに、この研究の著者のひとりが、電子機器の使用が失明につながるのかどうか「THE VERGE」の取材で問われ「あり得ない」と答えた記事も紹介している。
スマートフォンのブルーライトをめぐっては他に、「スマートフォンの失明」というタイトルの研究も2017年に発表されている。
米国眼科学会は、ブルーライトカットのメガネの使用も推奨していない。効果が証明されておらず、長期的に使用した際にどんな副作用があるのかも分かっていないと説明している。
一方で、ブルーライトは人の概日リズムに影響を与え、睡眠の妨げになる可能性があると紹介。就寝前には、電子機器を利用しすぎないよう勧めている。また眼の健康が気になる人は、眼科医に相談するよう呼びかけている。
浜田理央 / ハフポスト日本版
引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181003-00010001-huffpost-int
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