韓国軍の主力ヘリコプターの500MDとリンクスヘリコプターが数十億ウォン分の幽霊会社の製品を搭載して戦力化されたことが明らかになった。防衛事業庁が9日、国会国防委員長所属の李種明(イ・ジョンミョン)自由韓国党議員に提出した資料「海外導入軍需品品質保証検証実態」(2016年)によると、防衛事業庁は500MDとリンクスヘリコプターのボールベアリングなど部品購買のために2006年にA社、
2010年にB社と70億ウォン(約7億円)にのぼる契約を締結した。しかし防衛事業庁が調査した結果、これら会社は虚偽の製作者検査証明書を提出したことが確認された。
また防衛事業庁がシンガポールで行った現地調査でも一部の会社は契約書に住所を虚偽で記載し、製作能力がない「ペーパーカンパニー」だったことが分かった。
李議員は「防衛事業庁の調査の結果によると、該当部品はどこでどのように製作されたかも分からない」とし「わが軍の主力ヘリコプターは『幽霊部品』を付けて飛行しているということ」と指摘した。
1978年に導入された500MDは陸軍の主力攻撃ヘリコプターとして使用され、リンクスヘリコプターは水中に隠れた潜水艦を探知するなど海軍の主要作戦に動員される戦力。海軍では2006年から毎年1件以上のヘリコプター墜落および追突事故が発生していて、今年7月まで12年間に49人が死亡した。
軍関係者は「海軍のヘリコプター事故は減ったが、こうした『幽霊部品』を使用することも主な原因になるおそれがある」とし「航空部品の認証を受けるには多くの費用がかかるが、こうした部品を購入したとすれば中間で大きな不当利益が生じているはず」と話した。
これに関し防衛事業庁側は「購入過程で問題が発生したのは事実だが、まだ部品に異常が生じたことはない」とし「今回明らかになった問題点を是正し、部品購入手続きをより徹底的に進める」と述べた。
防衛事業庁がこのように虚偽の検査証明書に基づいて武器を購入したのは初めてでない。2014年4月の旅客船「セウォル号」沈没事故当時も海軍の海軍「統営(トンヨン)」がソナー(音波探知機)不良問題で出動できなかったことが明らかになった。
海軍は数年間にわたり調査をしたが、結局、納品会社が廃業したことが明らかになり、数百億ウォンの損害を出した。
こうした問題が繰り返される理由は、海外軍需品は国内調達とは違い国防科学技術品質院の品質保証手続きが適用されないからだ。
ヤン・ウク韓国国防安保フォーラムWMD対応センター長は「国内企業はねじ一つが問題になっても捜査をするが、海外企業の部品の導入はそれほど徹底されていない」とし「主な防衛産業の不正は国内企業よりも海外のでたらめな会社を通した購買の過程で生じる」と指摘した。
海外で生産された軍需品は会社が提出する品質保証書類に対する検証が品質保証活動のすべてだが、これも問題が多いと評価されている。
李種明議員は「『統営』のソナー納品当時も該当会社の製作者情報証明書の住所を検索して一般家庭であることさえ把握していれば390億ウォンの損害を防げたはず」と述べた。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181009-00000016-cnippou-kr
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