家事と育児を巡っては、しっかり“やっているつもり”の夫と「できていない!」といら立つ妻の間にあつれきが生まれることが珍しくありません。自身もワーママとして働くフリーランス記者の宮本さおりさんが、「育児は仕事の役に立つ―『ワンオペ育児』から『チーム育児へ』」(光文社)の著者の一人、立教大学経営学部の中原淳教授に、夫にイライラする構図の解消法について聞きました。頑張りすぎないことが大切
――家事や育児に取り組む夫には感謝しつつも、やっぱり「できていない!」とイライラする妻は少なくありません。
夫婦は他人ですから、自分の考えが100%伝わることはありません。話し合いが大切です。重要なのは、指標の置き方。どのくらいまでできたらOKなのか、あらかじめ2人で決めておきましょう。
――家事・育児については、妻が基準を決めることが多いと思うのですが、これを夫婦で決めるということですね。
そうです。私は「頑張りすぎない方がいい」と思っています。掃除、洗濯を完璧にこなして、おやつも全部手作りにすれば、暮らしの満足度は上がるかもしれませんが、何かを犠牲にしないと難しい。共働きが主流の今、そんなことをしようとすれば、どこかにひずみが出ます。
「ファミリーファースト」を目指せ
――結局、妻が無理をしてしまうパターンが多いように思います。日本の小売り・サービス産業の構造に似ています。ホスピタリティーが増せば増すほど、客の満足度は上がるけれども、従業員は疲弊していきます。同じことが家庭でも起こってしまいます。イライラしながら食事を作ったり、子どもに冷たく当たってしまったり。
――そうすると、家庭が殺伐としてしまいそうです。
だから私は、必ずしも子ども第一じゃなくていいと思っています。大切なのは、子どもを最優先した生活である「チルドレンズファースト」ではなく、家族みんながにこやかに過ごせる「ファミリーファースト」を目指すことではないか、と私は思います。
――みんなが笑って過ごせるように、夫と家事・育児を分担するなら、お互いに高い水準を目指さないようにすることが大切だということですね。
夫の家事が妻の思う通りにはいかなくても、「まあ、家族が笑っているならいいか」と考える。そして、一度夫に任せると決めたら、見守ることも大切です。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180701-00010001-otekomachi-life
みんなのコメント
そこまで言うなら女も働けよ。