未曽有の被害に見舞われた西日本豪雨では、水没した家からヘリで救助される人が相次いだ。そんなニュース映像を見て思った人もいるだろう。救助ヘリの費用は、後から請求されることはないのか――。
■山岳救助で民間に委託される場合も
まずは、災害時にどのようなヘリが出動するのか。総務省消防庁に聞いてみた。
「災害時に出動するのは、消防関係や警察関係、海上保安庁など公的な防災機関のヘリです。消防の場合、各自治体の保有するヘリでは間に合わなかったり、保有していなかったりすると、被災した県知事の要請により緊急消防援助隊のヘリが出動します」(担当者)
緊急消防援助隊とは、全国の消防本部からなる応援部隊のこと。被災した地域や災害の規模に応じて、選ばれた自治体の消防部隊が駆り出される。2017年10月時点で全国に配備されている消防防災ヘリは75機。西日本豪雨では、岡山、広島、愛媛、高知の消防防災ヘリが出動している。
民間のヘリは、災害時に救助を行うことはない。つまり、「救助費用を一般の方に請求することはありません」というから、ひとまず安心だ。
では、山岳救助ではどうなのか。まずは公的なヘリが出動するため費用はかからないが、例外もある。ヘリが出払っていたり、メンテナンスで飛べなかったりすると、民間に委託される。日本山岳救助機構の業務執行社員・中嶋正治さんが言う。
「民間ヘリの費用は、1分1万円が相場で、1時間の捜索なら約60万円ということになります。さらに時間がかかれば、その分金額が増えますが、実は民間ヘリが出動するのはレアケース。数%もないのではないでしょうか」
だったら、山岳保険には入らなくていい?
「可能性はゼロではありませんし、ヘリの費用以外にも、地上からの捜索隊の費用もかかります。場合によっては300万円を超えることも珍しくありません。万が一の備えはしておく方が無難ですよ」(中嶋さん)
備えあれば憂いなしだ。
引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180722-00000019-nkgendai-life
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